涙が零れ落ちそうだったから、 空を見上げた。 でも、そこにあったのは真っ白な雲。 蒼い空が見たかったのに。
鳥が二羽、飛んでいたよ・・・
友が忘れていった煙草。 火をつけ、口にくわえる。
天井に上る煙。
落ちていく灰。
自分を見ているようで切ない。
僕の血と涙を混ぜて、 絶望という色を作ろう。 僕の死様を描こう。
でも、ほんとはね、 世界の終わりを描きたいんだよ。
君は笑うかもしれないけど、
地面を歩くための羽根の代わりは、
この剃刀なんです。
君は泣くかもしれないけど、
君が捨てたこのピエロの人形は、
奇麗な血を流すんです。
今でもピエロは笑ってるよ。
ただ、少し不自然な笑顔だけどね。
死の代償が「痛み」でなかったら、
感謝して、今すぐ受け止められるのに。
死の副産物が「悲しみ」でなかったら、
喜んで、今すぐに受け入れられるのに。
こんなに月が綺麗だから、
そのつぼみを開いてくれないかい?
たとえ一晩だけだとしても、
偽らない笑顔をくれないかい?
|