2006年06月30日(金) |
1178 ネガティヴホープ |
気持ちの悪い幻想に 心地の悪い現実を重ね 瞼の奥に希望を描き 瞼を開いて絶望を抱く
身体は吐き気に蝕まれている 精神は幾年前から病んでいる 目標はノイズに蝕まれている 理由は幾年前に朽ちて果てた
生きていることは苦痛でしかない けれど私には死ぬ勇気はない 生きていることは苦痛でしかない けれど私には死ぬ気などない
2006年06月29日(木) |
1177 現実に射て |
崩れ去って、何も残らない 悲しみも、うれしさも、 ただ、ぽっと吹き出て、消えていく
想い出に刻む暇も無く 忘れ去っていく
残像や、 虚像
想い出の亡骸や、 壊れた人形の残骸や、
だれかの骸骨や、 海底に沈めた恋人や、
大事に抱えても いつの間にか消えていたものばかりで
僕の心の出入り口は ガラクタで、埋め尽くされている
其処には交流も何も無く、 ただ、僕の知らないどこかで 僕が、他人と笑いあい、コミュニケーションを確立している
2006年06月28日(水) |
1176 ストリートリネンジ |
日常のはるか彼方沈められた 遠い遠い愛しい記憶
手を伸ばしても叫んでも 見えたり聞こえたりしない 白い暗闇の記憶
記憶の海の奥底沈められた 深い深い愛しい記憶
2006年06月27日(火) |
1175 リアルイマージュ |
悲しみが 僕らに押し寄せても
涙する暇も無く、 ただ現実が
押し寄せる
、流される 、流される
何処まで行っても 現実は
、流れている
亡骸を大事に抱えているのだけれど
誰の亡骸か、最近忘れてしまって
涙はあふれ出てくるのだけれど
何が悲しいのか、最近わからなくなってしまった
虚無の翼を展開、 誰かの心を朽ち果てさせる
触れ合っては堕落させ 触れ合っては堕落して
翼には何の意味も無い 飛び立つことはできないし 何より、動かすことさえできない
もとよりこの翼は 見せ掛けだけで 飛べる気がした、なんて言葉が 響く
言葉の翼
2006年06月24日(土) |
1172 deside |
寝息をたてる合間にも 世界に溢れるレッドサイレン 今日も誰かが死んでいく
通勤ルートの途中でさえも 交番の死亡事故数は死を感じさせている
日常に溢れる死の気配 瞬く間に命を奪われる回避不能の事実に怯えながら 今日も誰かが死んでいく
2006年06月23日(金) |
1171 into the earth. |
終わりの引力で 僕は死と惹かれあう
生まれた瞬間から 落ちるまでの 限りある、生命で
だれかと出会えたことを 幸せに思う
2006年06月22日(木) |
1170 into the sky . |
遠い空を目指して
羽ばたいても
有り触れたフィクションの翼
あの子の幸せや願いを読み取る前に
「つまらない」で切り捨てられた
空は青く、遠く
翼は脆く、弱く
地上では数え切れないほどの人が
空を見上げて、溜息を吐いている
あきらめを口にしている群集の中で
私は、まだ、あきらめれずにいる
夕暮れのオフィス、
私と私の世界は赤く照らされている。
そこにはただ作者である私と、
何かのオマージュである編集長が居る。
静止した世界で最初に動き出したのは私で、
「すいません、編集長。
時間がなくて書き上げられませんでした。」
と言った直後、
編集長は右手を握りしめ机を強く叩いた。
「おめぇは読者さまをなめてんのか。
おらぁ、おめぇをそんなヤツに育てた覚えはねぇべ!」
宙を浮いていた彼の左手の行方は私の右頬だった。
夕陽に照らされた頬がそれ以上に赤く染まる。
痛みに手を当てながら私はただ、涙を流して反省をするしかなかった。
2006年06月20日(火) |
1168 リアライヅ |
理想の追求を諦めた 亡骸を武器に
僕らは真夏の海に飛び込んだ
総ては、僕ら次第だ
心の隅っこで殺した誰かを 僕は弔うことも無く
僕の心は 死体だらけで 腐ってやがる
2006年06月18日(日) |
1166 綺麗な夕日 |
日常の果てに沈んだ夕日を 誰一人臨むことは無い
目をつぶり、静かに朽ちて 亡骸を誰一人葬ることは無い
心の奥で誰かが叫んでいるのだけれど
僕の耳には届かないし、
叫んでいるのは僕ではないのでわからない
口の中でもぞもぞと何かが動いても
僕の身体はそれが他人だと認識している
僕以外の誰かの叫び
と、感じれる己の感情
否定だとかそういうのじゃなくて
ただ、
2006年06月16日(金) |
1164 Love imagination |
一片の愛もなく 朽ちていくがらくた
僕が愛せなかった 誰かの成れ果て
一変の恋もなく 朽ちていくこのからだ
誰にも愛されなかった 僕の成れ果て
2006年06月15日(木) |
1163 空の彼方に消え行く記憶 |
空の彼方に消え行く記憶
誰を愛していたのやら
手を伸ばしても掴めない
空の彼方へ、感情と思い出
空の彼方に消え行く記憶
私の心はどこへやら
空に融け、やがて私が私を失う記憶
私は一体どこへ行くのやら
2006年06月14日(水) |
1162 朝顔の花が咲く頃に |
朝顔の花が咲く頃、
僕らに別れが訪れるから
そのときまでこのまま、
深く重って
唇を重ねたままでも、
呼吸はできるから
抱き合った形のまま、
朝まで
互いの唾液で咥内が満たされる頃、
世界の夜は終わるから
そのときまで穢れたまま、
僕ら愛し合って
2006年06月13日(火) |
1161 poem. |
言葉という最強の武器を抱えて 世界へと駆けていく
同じ雲の流れる空、 新しい世界へと繋がらない、世界 幸せを求め、 時の止まった世界を彷徨う
未来も過去も無く ただ、考えるだけ 進むことも戻ることも無く ただ、そこに在るだけ
日常から乖離した仮想世界で 今日もまた、幸せを謳う
2006年06月11日(日) |
1159 夢魔の口紅 睡魔の鏡 |
映し出す己のドッペルゲンガー 深層心理の具現化を 私は受け入れることなく
Nightmareの綺麗な死体、 静かに埋葬 黒い肢体を指で撫ぜ、 唇に触れる
豪華な棺桶の代わりに 真紅のローズ 鮮やかな花の代わりに 紫色のルージュ
綺麗になった深層心理に名前をつけて 無機的な関係から 有機的な関係に
一瞬の弔い
私が目を開けた時に 死体はもう、世界から消えている
消えたのはああ、 貴方の残した過去のイメージ
残るのはただ、 貴方の残した紫色のルージュ
2006年06月10日(土) |
1158 Like the end of a story . |
契り結ぶラストデイズ 僕に残された最期の日々
崩壊する身体を 両腕で支え 潰れかけた声帯で 幸せを謳歌する
契り果たすモラトリアム 君の為に残された約束の日々
止まらない 身体の崩壊に いずれ心も崩れ去り
その時、僕はようやく 契り果たす
ラストシーン
2006年06月09日(金) |
1157 ギャルゲー |
無機質な電子音に 掻き消されるほど私の声は弱く 愛や恋の言葉は 彼に届くことは無く
彼はずっと虚無を見つめている 私の声で振り返らせることは叶わず 触れることも叶わず 最近では、それさえ正しいのかさえわからず
虚無に取り残される彼を愛している ゆえに、それで彼が幸せならば 私は不幸にならなくてはならない
右手に握ったナイフで 綺麗な世界を切り取り 愛される世界の断片を指で撫ぜる
腐敗した私は 誰に愛されることが無いので 理解をしようとも 何一つ、わからなかったのですが
2006年06月07日(水) |
1155 偽善者が世界を救う |
多くの人を救いたいと願いながら、 多くの人を傷つけていく
誰かの為にと振り下ろした剣は、 所詮自分の為にしかならなかった
そうなることを嫌いながら 心の奥底ではそうなると知っていた そして、それを望んでいた
偽善的な建前は 利己的な本音に砕かれ 僕は僕であることに 意味を問うことになる
アイデンティティのない僕の僕らしさを きっと、多くの人が嘲笑う それでも僕は、進むしかない
他人に理解してもらうことは 僕が作品に他人と同じ感性を 潜り込ませなくては行けないこと
有り触れた作品や似通った作品が 多くの人の共感を得て 賛美され、祭り上げられて 世界の中心で愛を叫ぶ。ことになる
その様子に嫉妬しながらも そうなることを嫌い 寂しくも、不満の一方で満足しながら 孤独に自分の感性で世界を作り上げていく
例えば明日、多くの人が僕の作品に 誉め言葉を投げかけたとしても それを望んでいた僕は逃げ出して 不満を言いながら満足する道を探す
誰かに理解してもらいたいけど、 理解してもらった瞬間に 価値を失う
パラドックスやコンフリクトが蝕む 不正解の理想
2006年06月05日(月) |
1153 無感情映像投影 |
(深呼吸して、落ち着いて、感情を捨てる)
透き通るような白い肌に 私の爪で痕をつける 君が私だけのものになる証で 君の君だけの証
今度は君が私の白い肌に 歯を立て痕をつける 私が君だけのものになる証で 私の私だけの証
互いの傷痕を重ね合わして 痛々しく笑い合う 狂信的に幸せを想い合う
互いの血痕を含み合わせて 赤い唇を重ね合う 盲目的に幸せを願い合う
私が自身の心をイメージすると、 濁った海が見え、その奥には壊れた人形が待っている。
昔は大地だった場所に壊れた人形はくったりと倒れていて、 私に起き上がらせてもらうまで待っている。
日々、海は深度を増していく。 今、私が立っている場所は海が出来た頃とは ずいぶんと離れてしまっている。
私が壊れた人形を抱きかかえに行こうとしても、 それとの間には海水という不可解な隔たりが存在し、 強い意志や理由が見つからない限り、実現不能。
無意識のうちに作られた人形や海は、 私にとって何なのかはわからない。 これはきっと、死んでもきっとわからない心の問題。
だから、こうして新しい壊れた人形を抱いて、 海を眺める、浜辺を歩く、そうすることしかできない。 これはたぶん、私が私である限り永遠に続く作業で戦いなのだ。
すべては私自身。 (そう、私自身。)
2006年06月03日(土) |
1151 going my way |
有り触れたものや 使い古したもの以外で 何かを伝えようと 表現しようとしても
其処にあるのは自分や それに近いものにしか理解のできない 暗号や電波にも似た 世間一般が言う駄作しかできあがらない
例えどれだけ自信が有ろうとも 液晶の向こうの誰かが理解しない限り 意味は成さない
自分さえ満足できればいいのなら 鉛筆でノートの隅に書いていればいいのだから 私には、そういうことなのだ
視覚を手に入れたとき 世界は既に崩壊を迎えていた 両手は壊れた人形を握っていて 無彩色で描かれた廃墟と浜辺に立っていた
歌声の響かない浜辺を 裸足のままに歩き始めた 何処まで行っても浜辺は終わらず 誰一人見ることは無かった
歩き続けた足の裏には 記憶の欠片が刺さっていて それを見つめた人形は泣いていた
何一つ理解することのできないままに 夢は朝を迎えて、世界へと帰還する この記憶の回帰は何もわからずに終わってしまう
*心理描写
2006年06月01日(木) |
1149 dying |
太陽は 私の身体を融かし
誰かとともに 世界へと還っていく
世界の一部として 呼吸をし、朽ちていく
なにひとつ問題のない 正常を、満喫する人生
敗北感は 覚えないことにしている
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