2007年08月11日(土) |
ピーク/新世代の日本画展 |
皮肉なことに立秋を過ぎてから、一段と暑さが厳しくなった。 夏空が安定した。
BSの「世界ふれあい街歩き」でみたサンタフェの空みたいだ。 アメリカのサンタフェにはたくさんの画家が移り住んだ、という歴史があって、現在でも画家は多いという。
そのわけは、印象派の多くのフランスの画家たちがもとめた南仏やイタリアのような空の色があるからだ、といわれている。 それはたぶん抜けるような、という形容ではなく、怖いほどくっきりした青、だとおもう。 画面で見た空も、今日の京都の空もそんな色だった。
大丸京都店・六階美術画廊でおこなわれている 「京都若手作家による新世代の日本画展」をみにいった。 同じ企画が去年もあり、七名のメンバーは昨年と同じ。 それだけ期待されている七名なのだ。
メンバーはつぎのとおり 潮由起子、兼若和也、小山美和子、竹林柚宇子、田島周吾、マツダジュンイチ、森竹晴美
もちろん竹林さんの作品を見にいくことが、ほとんど「追っかけ」状態のぼくの主眼ではあったけれど 兼若さん、マツダさんも竹林さんと同じく「グループ尖」で、ずっと作品を見てきているし、他の方たちも去年から見ていて、なんだか懐かしい人たちに会いに行くような気分だった。
最近、印象派の画ばかり見ているから、というわけでもないけれど、とにかく「感じること」に神経を集中した。 画家もまず感じ、それから手が動いていくのだと思うから。
画家が何を感じているのか。それこそがこちらに伝わることだと思う。 世界を、人をどんなふうに差し出してくれるのか、そこに興味がある。
さて、竹林さんの女性像はどうか。 ずいぶん艶っぽくなった。 肩とふくらはぎが「女」、だった。
「透明感」はいつもあるのだけれど、肖像や身体の向こうまで透けるような感じではなくて、 じっと何かを鎮めた(沈めた)ような透明感を感じた。
針、指、糸、眼、それぞれの先に何かがある。 籠もっている何かがある。まるで小さな渦のような。 そのみえない何かを想像することが楽しい。
これからも頑張ってください。
●「京都若手作家による新世代の日本画展」 大丸京都店六階美術画廊 午前10時から午後八時まで。
●明日12日は午後三時からギャラリートークが行われます。
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