連休がはじまった。 本を数冊読んでいる。 「下流志向」内田樹(講談社)、「いま私たちがかんがえるべきこと」橋本治(新潮文庫)、「人生の鍛錬」…小林秀雄の言葉…新潮社編(新潮新書)
特に内田さんの本の内容には揺さぶられ、驚愕した。 「学ばない子供たち」「働かない若者たち」を梃子に「ただいま現在」の日本社会を解析して見せてくれている。
いわゆる「落ちこぼれ」ではなく、「努力して学ばないようにしている」子供たち。「自己決定の詐術にはまった」若者たちの姿が浮き彫りにされている。
彼らは「勘違い」したままなのだと思う。 あるいはある程度の年齢の方でもいるかもしれない。 簡単に言えば、彼らは「時間」を完全に忘れているのだとおもう。
努力が報われない時代のようで、少しの入力の差が時間が経過すればするほど大きな出力の差となる時代なのだ。
自己決定、自己責任が声高に叫ばれるなか、自立と孤立をはき違えたままに立ち往生していく若者たち。 勘違いした「自分探し」はどこにも行き着かない。
実は橋本さんの本を読んでいると、似ていると感じる部分がでてくるのだけれど、いまはまだうまく説明できないでいる。
努力を信じろ。 学ぶことを信じろ。 シンプルにいえばそういうことだ。 「そういうこと」とはきちんと生きていくために日々繰り返される 「第一歩」のことだとぼくは思っている。
以上、読書の途中経過。 何度でも読みたい本である。
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