2007年04月27日(金) |
第13回「尖」展にいく |
京滋の日本画の俊英たち23人の集団「尖」の展覧会に足を運んだ。 場所は岡崎の京都市美術館。
隣ではエルミタージュ美術館展を開催中で、ゴーギャン、ピカソはじめさまざまな名画を見ることができる。 そちらにはまた日を改めていくことにして、現在進行形の画家たちの作品を拝見した。
ここ数年、グループ尖の展覧会はほとんど見ているから、会員の名前も全部覚えてしまったし、画風も 最近のモチーフがなんなのかもだいたい分かかっている。
それでもなお、いやだからこそだろうかこのグループのメンバーたちが 前進していることが分かる。 なにより「画を描く」ということに意識的であることの痕跡が見える。
このことは大事だと思う。 大傑作一つがぽつねんと飾られているのではない。 前よりはるかに、空間を意識させられ、画面の要素の一つ一つを意識させられ、 「その外」を意識させられる。 それってどういうことだろう、と考えた。
それは、この美術館のこの一画に 「尖」として一つの運動体のような「画廊」を成立させているんじゃないか、と思い至った。 歴史に残る大傑作が鎮座する隣の大展覧会とはまた別の位相なのだ。
天井が高く、ゆったりとしたスペースが確保できる市立美術館ならではの展開を楽しませていただいた。
画の優劣はぼくには判定不可能である。する気もない。 何かを感じるか感じないか、だけである。 今回もすべての画に何かを感じることが出来た。 感じさせようとする「手つき」が見えもした。そういう「手つき」が見えるのがぼくは好きなのだ。
畏友、竹林柚宇子さんの画は 最近のモチーフの展開バージョン。ぼくはひそかに「糸電話シリーズ」と呼んでいるのだけれど、 ほんとうに「糸」が使われていた! 感応することをもとめ、そして待っているような画でした。よかった。
帰りがけに代表の山本俊夫さんと短くお話をすることが出来た。 今年、「尖」は東京でも展覧会を開催するとのこと。
詳細はこちら 尖ブログまで。
今回の展覧会は29日まで。 入場無料。
先人に学ぶ勉強会を積み重ね、展覧会も確実に開催していく。 あくまで画に対して前のめりな姿勢を崩さない「尖」にはこれからも注目していく。
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