チェ・ゲバラのドキュメンタリーを見た。 ゲバラ終焉の地、ボリビアに民主的な政権ができたのが1997年。 それまでの軍事独裁政権下で沈黙を強いられてきた人たちが、その年から死の真実を語り出した。 それを戸井十月氏が、直接その人たちから話を聞く旅である。
戦闘下で負傷し亡くなったのではなかった。 当時のボリビア政府軍が捕虜となったゲバラたちを惨殺したのだ。 殺された場所も、行方不明になった遺体も発見された。
「人生に大事なことは、何を残したか何を為したかではない。何に向かって生き続けたかだ」 戸井氏はそう総括された。
ゲバラは「忘れられた土地の最も貧しい人たちを助ける」というところに向かい続けて死んだ。 私は思想信条をゲバラに倣っているわけではないけれど、戸井氏の指摘には大いに首肯する。
彼は殺される寸前まで、ボリビアのインフラ整備を語り、あきらめることはなかったという。
あきらめない、といえば 映画「かもめ食堂」もそうだ。 フインランドの日本人女性が開いた食堂。 客足はさっぱりでも、まじめにやっていればいつかきっとお客さんは来てくれる、という信念を崩さず こつこつと、淡々と食事を作り続ける。
ゲバラと「かもめ食堂」 ボリビアのアルゼンチン人(ゲバラはキューバではなくアルゼンチン出身) フィンランドの日本人(映画「かもめ食堂」の主人公は小林聡美)
両極端の事例だけれど、共通点がある。
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