椅子に腰掛けて唄っていた 自分にも聞こえないくらい 自分にも判らないくらい とてもとても小さな声で
くちびるが自然に尖っていく なにしてるわけじゃない ただ腰掛けて唄ってた 言葉の渦巻くまま うっ うっと唄った
自分にも聞こえない 自分にも判らない 破れた声で
椅子に腰掛けて Blues 俺はここからどこにも動けない 力もなけりゃ 心もない 椅子に前には悪魔がいて 俺が立ち上がるのを待っているんだ
動いた途端奴が俺になる
あんたには見えないだろうが 俺には見える 肘をつき薄笑い浮かべた 透明な 悪魔
椅子に腰掛けて 俺の顔してる悪魔を見返していた 俺はここから動かないぞ 手も心も動かさないぞ 俺は茶色い溜まり水になるぞ、と念じた
奴は俺が動くのを待っている 椅子に腰掛けて Blues 奴のぶるぶる震える声を聴く 俺の顔をした悪魔が動くのを俺は待っている
俺なんてどこにもいねえ そんなものは水たまりで溺れ死んだ 早くそうおもえ くそ悪魔
椅子に腰掛けて唄ってた 何唄ってたわけじゃない 泥を吐くように うっ うっ うっ うっ
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