| 2006年05月19日(金) |
激しい雨のむこうに薔薇 |
雨が激しく降っている。 昼過ぎまでメールが受け取れない状態が続いた。 毎日、同じリズムでなんとなく受信トレイを覗いていたから、少し感覚がずれた気がする。
なんだか拍子抜けしたような感覚で机に座っていたら、自分の身体がずいぶん疲れていることに気がついた。
雨は大袈裟にいえば間欠泉のように、強くなったり弱くなったりを繰り返していて、いくつも咲いた薔薇が雨に打たれている。いっそ剪定して家の花器に入れようかと起ち上がるのだけれど、硝子ごしに、灰色を背景にした深紅に見とれていた。 花をみていると心が温まる。だけど、ふと考えてみた。
薔薇は確かに美しい。だけどこの薔薇が京都の気候にあうのかどうかはわからない。世界的に有名なロザリアン、鈴木省三さんは晩年、原種や原種に近い苗の蒐集と育成に力を注いでおられたという。
ハイブリッドだけでなくオールドローズにしてもとにかく薔薇はおそろしく病気にかかりやすく虫が付きやすい。だから常識的に強力な消毒が行われるのだけれど、どうもそれが疑問におもえてならない。
原因はともかく、消毒薬品は猛毒である。それを吸って身体の調子を悪くした人は何人も居られる。しかも花のまわりには子供もいれば犬も猫もいる。
薔薇にはアジア系原種とヨーロッパ系原種がある。 ともに病害虫に強い。寒さや乾燥に強い。薬品は無用に近い。ただし花はシンプルで年一度だけ。だけどそれが自然なのであって、本来の姿なんじゃないのかとも思うのだ。
下鴨の府立植物園でも薔薇の公開が始まったけれど、有名なハイブリットの名花たちの散り際はいつも哀しいぐらい醜く酷い。さっさと切り花にしてやればいいのにといつも思う。 あそこに使われている消毒剤や殺虫剤もたいした量だと思うのだが、見に来る人に影響は出ないのだろうか。
原種や原種に近い薔薇をこそ育てるという観点や、ハーブと組み合わせて虫が付かないように研究したり、薔薇だけを育てるのではなく庭園に組み込む形での育て方のほうが共感できるようになってきた。
アジア系の原種としては日本のノイバラ、中国のコウシンバラやロサ・ギガンティア。西アジアのガリカが知られている。ヨーロッパ系の原種としてはブルガリアや南フランスに香りで有名なダマスクローズがある。 他にもまだまだ原種に近い薔薇はある。
気候的に薔薇の栽培に向いているといわれているのは長野県の蓼科高原が有名だ。 ちなみに鈴木省三さんは東京に等々力バラ園をつくられ、それはその後千葉県に移転している。 果たして京都はいかに。ブルガリアに似てないかなあ…。
今年から我が家では酔芙蓉が枯れた跡の僅かな土地にノイバラを植え付けた。病気知らずでぐんぐん伸びて花をつけた。 確かに強い。
画像はプライド・オブ・イングランドです。
|