| 2004年05月09日(日) |
Everything but the girl |
Everything but the girl、「ふつうの女のこ」という意味のこのイギリスのデュオを聞き出したのは、もう20年も前になります。
トレイシー・ソーンとベン・ワツト。 ジャズとボサ・ノヴァに強く影響されたポップ/ロックでデヴュー。紫煙の霞むようななんともムーディーなデヴューはとても新鮮でした。 そのデヴュー・アルバム「EDEN」はいまだに輝きを失っていません。
その後、スタイルは変遷を重ね、シャーデっぽかったり、アコースティックに大きく振れたり、そしてベンが免疫不全で死線をさまよう大病に罹り、そして治癒してから、デヴュー当時のアコースティカルな音楽のファンが度肝を抜かれるような、路線の転換を果たします。それはクラブ・ミュージックへの接近でした。ドラムンベースの多用という形で。
それが今に至るわけですが、「その後」を完全に否定しているファンは多いです。 ぼくなんはずっと聞いているほうで、そういうファンも多いです。たしかにこないだ書いた、Temperamentalなんかはもろに「クラブ」ですから途惑うのは仕方ないとしても、よく聴けば芯は一緒。相変わらずのメロディーと声です。アコースティックとエレクトロニクスの融合はうまくいっていると思いますが、こればっかりは好みですから。
大切なのは歌。スタイルの幅はほとんどフリーハンドにしておく、といった感じでしょうか。 そして詞がとてもいいのも支持する理由の一つです。
心象風景をスケッチしていく感覚。実を言うと海外の詩で、いちばんピンとくるのは、「その後」のEBTGです。
去年にベスト盤がリリースされましたが、これもまたとてもいいんです。 普通のベスト盤、というよりもアルバム一つを作り直したような感じです。
紙の上の詩のスタイルに、ぼくはこのベンとトレイシーのやりかたをちょっぴり援用しようかな、と思っています。 街を描くのに使えないかな、と。紙の上からメロディーが聞えたら、いちばんなんですけれどね。
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