散歩主義

2003年12月03日(水) 彼について

最近、団塊の世代以下の人たちに骨髄性再生不良貧血が多い。つまり白血病なのだけれど、突然発症して入院、という人間を何人か知っているし、
かつて一緒にジャズのクラブなんかに入り浸っていた人で、亡くなった人もいる。

それとは別に、もっと若い世代での脳の障害がどうも多すぎる気がして仕方が無い。これも知り合いでいる。たいてい脳梗塞かクモ膜下出血だ。
だいたい子供がいて、両親もいる。

おかしい。なにかおかしい、というぼくも一度倒れたことがある。一時的なものだけれど、アスピリンは手放せなくなった。それ以上に食事には気を使うようになったけれど。

酒もタバコもとうにやめてもう十年以上だけど、十年ごしの呪いのようにやられてしまった。酒とタバコを続けていたら、今ぼくは生きていないと思う。

だけどやられる人間がみな、若すぎるよ。これはおかしい。
たべものとかストレスとかが原因なのだろうか。
免疫系と血管系が特におかしい気がする。

先日、ぼくよりはるかに若い彼がクモ膜下出血で倒れた。奇跡的に一命を取りとめたものの、右半身が不随。自分が誰であるかということも30年間の人生の全ても失ってしまった。

奥さんと子供さん、そしてご両親のことを思うと、ただただ痛ましい。
柔道の強い健康な男。そして柔道漬けの学生生活を送りながらも小説の虫のような男だった。暇さえあれば小説を読んでいた。

好きなのは椎名誠、中島らも。ほかに新刊ででてくる小説はあらかた読んでいた。
二度しか彼とはなしをしていないけれど、強烈に印象に残っている。
ぼくが村上春樹がいいというと、彼はスノビッシュなほど、知らない小説家をすらすらと挙げていた。

いつか、にしはらさんのも読めたらいいですね、という彼の言葉を覚えている。
そして彼は言葉を失った。「自分」が誰であるかも。

くそっ。
そんなときにぼくは、自分の本をつくろうと思っている。

悔しい。


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