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2002年11月29日(金)  社長が心筋梗塞で倒れた!(その3)

昨日の続きです。
今まで同様、専務から聞いた話を基に、
再構成しています。

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社長の家族と兄弟が集まると、
医者は説明を始めた。

病状としては、心臓の太い血管の内の1本が詰まって、
心臓が正しく鼓動できなくなり、
細かくブルブルと震えるだけの状況になっていたとか。
急性心筋細動というらしい。
先日急逝された、高円宮の死因と同じだ。

高円宮の場合は、倒れた時に、
まず奥さんに連絡を取る等の手間が掛かり、
病院に搬送されるまでに時間が要したので、
手遅れとなってしまったらしい。

社長の場合、倒れてすぐ救急車を呼んだこと、
運ばれた急患対応の病院に、
たまたま心臓専門の医師が、
担当の別の患者を診る為に休日登院していて
すぐに手術できたこと、これらの幸運が重なり、
死に至らずに済んだようなのだ。

しかし一命を取り留めたとは言うものの、
現段階では意識不明の状態だ。
親族には「ある種の覚悟をして欲しい。」と医者は言う。
一時的とはいえ、心臓が完全に止まってしまったのだ。
その間に細胞は確実に死んでいる。
心臓の細胞もそれに含まれる。
さらに、脳に酸素が届かなかった時間もあるのだ。

このまま意識不明のまま死亡するか、
容態が安定しても植物人間と化すか、
意識を取り戻しても半身不随となるか。
喋れなくなるかもしれないし、
記憶を失っているかもしれないし、
とにかく以前の状態のように、
というのは恐らくありえないだろう。
そういう覚悟。

医者から悲痛な現実を突き付けられ、
眠れぬ一夜を過した、翌日曜日の早朝。

ふと見ると、社長の目が開いている。
「兄貴、兄貴、分かる?」
と話し掛けると、眼球は動かなかったものの、
言葉に反応して頷いたように見えた。

またすぐ眠ってしまったようだが、
とりあえず目を開けたということは、
最悪の事態は脱したのだろう。
そこでひとまず安心し、
後は社長の家族に任せて、専務は会社へ戻り、
関係各所への連絡に奔走することとなる。
私への連絡があったのもこの時点だった。

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すみません、明日の完結編に続きます。





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