WEBLOG
斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」

β版

目次  <<前へ 次へ>> 


2004年07月17日(土) バイクとエレキは不良の始まり 〜エレキ編〜

ここ1ヶ月の間に2本のギターを買った。
1本は中古のソリッドボディーのエレガット。
もう1本は新品のフェンダーのストラト。

僕は1980年代中期の学生時代、今となっては伝説となっている「ナゴムレコード」に所属するインディーズのバンド(同期は筋肉少女帯、電気グルーブ等)で、「キーボーディスト」としてレコードを出したり、月に10本くらいライブをやったりと、音楽三昧の生活を送っていた。
世間的にはギタリストではないことになっていた。

が、インディーズで活動を開始する以前のバンドでは、キーボードよりもギターのほうが中心で、インディーズ活動を開始した当初も、ライブではギターを弾いていた。
はじめはファンクっぽかったバンドが、徐々にコンピューターやサンプラーを多用するエレポップ系の音に変化していったので、途中からギターよりもキーボードを担当することが増えていった。
僕らが出したレコードでもギターの音は一切入っていない。
全てコンピューターによる打ち込み。
1980年代なのにバックトラックだけではなく、ボーカルやコーラスまで打ち込みとサンプリング!

でも、僕はもともとはギタリストなのである。
今でも自宅には7本のギターがある。
最近はギターはたまに触る程度だったのだけれど、暇ができたので、ギターの練習を再開した。

まず、買ったソリッドボディーのエレガットとは、エレキギターのように空洞のないボディーにナイロンのガット弦を張った、ようするにエレキギターの構造を持ったクラッシックギターである。
アンプにつないで演奏することが前提なので、深夜でも音を小さくすれば練習できる。

僕は、ギター1本でYMOとか、坂本龍一の曲を弾けるか、に挑戦している。
ギター1本で、ベースラインとコードとメロディーの3つを同時に弾かなければならず、かなり無理な運指が必要とされるので、指がつりそうである。
いざやってみると、スゲー難しい。
エリック・クラプトンのアンプラグドのように最初っからアコースティックギター用に作られた曲であれば、楽勝とまでは言えないまでも、まずまず弾けるのだけれど、ギター1本でのテクノはさすがに難しい。

テクノポリスとかエナジーフローをアコースティックギター1本で、弾けるようになれば、絶対格好いいぞ、とニヤニヤしつつ、深夜に練習している。
ギター1本でテクノをキチンと弾ければ格好いいハズだ。
ほとんど知られていないが、YMOでもアコースティックギターのみで演奏しているバージョンがYMO Go HomeというアルバムにLa Femme Chinoise(中国女)が収録されている。
アコースティックギターでテクノを演奏するのは、意外に格好良かったりするのである。

で、もう1本のフェンダーのストラト。

僕が一番好きなギタリストはジェフ・ベックである。
来日公演には2回行った。
中学生の頃からのジェフ・ベックファン。

初めてジェフ・ベックのライブを見たとき、ジェフ・ベックはなんの改造もされていない(と思われる)「イエローボディーのストラトキャスター」を持って登場した。
ジェフ・ベックにスポットライトがあたり、「キュイ〜ン♪」と、ただチョーキングをしながら、アンプに向かい、フィードバック(アンプから出てくるギターの音をギターのピックアップが拾い、またその音がアンプから出て、またそれをピックアップが拾って、というハウリングをうまくコントロールする奏法)をやった。
ただ、「キュイ〜ン♪」とやっているだけである。

僕は、それだけで不覚にも涙してしまった。

それから10数年、僕はイエローのフェンダーのストラトを探し求めていた。
フェンダーのレギュラーカラーにイエローはない。
よって、普通では手に入らない。

が、そのイエローのフェンダーストラトを遂に発見してしまったのである。
渋谷の楽器屋が特注したカスタムモデルであった。

僕は試奏もせず、即買い。
プラチナカード万歳!

僕はどノーマルのシングルコイルのストラトキャスターを所有したことはない。
今までメインで使っていたギターもクレイマーというヴァン・ヘイレンご愛用のブランドで、色は違うがヴァンへイレン仕様のギターだった。

ニマニマとしつつも、ストラト特有のシャリシャリした細い音がするのではないか、という不安を抱きつつ自宅にギターを持ち帰った。

自宅で、アンプに繋いでみると。

スゲー。

すんごく、良い音。

当たりだっ!

ギターは木工製品なので、同じ製品でも個体差が激しい。
試奏もせずに、当たりを引くとは大ラッキー。

音抜けが良く、シャープでありながらも細くない絶妙な音がした。
アンプのセッティングやらエフェクターをいじる。
元々の音が良いので、どんなセッティングでも、すんばらしい音がする。
今まで所有してきたギターのなかでも最高の音。

と、いう事で、最近はテレビを見ている時でも常にギターをちょろちょろと弾いている。
おかげで、僕の左手の指の皮はボロボロ。

バイクとエレキで髪の毛も金髪にして、不良の道を突っ走る僕なのであった。




目次  <<前へ 次へ>> 
オクノ総研 |MailBBShttp://www.junokuno.com/

My追加
孤独に歩め 悪をなさず 求めるところは少なく 林の中の象のように

リンク、引用はご自由にどうぞ。@your own risk
当サイトの内容は筆者が勤務している企業の見解とは無関係です。