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2004年07月16日(金) バイクとエレキは不良の始まり 〜バイク編〜

休職中の僕は、暇を持て余して「いない」。
ぶっ倒れていたので、ここには書く機会がなかったが、バイクとギターのおかげである。
まず、今日はバイク編。

毎日、Ducati998 Matrixで爆走してるぜっ!
と、書きたいところだが、僕のDucatiはただ今、入院中である。
Ducatiは走行可能な期間より、故障の修理のために入院している期間のほうが長いらしい、というのはBBS等で何となく分かってはいたが、本当だった。

僕のDucatiはタンクとガソリンをエンジンに送るパイプに欠陥が見つかり、入院中。
走れないことはないが、ガソリンが引火でもして爆発したら、三菱自動車のクルマみたいになってしまうので、バイク屋さんに預けて修理中。
修理自体は簡単らしいのだけれど、問題はパーツの供給。
バイク屋さんによると、パーツの納期は「2週間から2ヶ月」くらいらしい。
おいっ、何だっ、そのアバウトな納期はっ!

バイク屋さん曰く。
「イタリア人ですから・・・」
「納期とか全然わからないんですよね・・・」

確かにバイク本体そのものの納車予定時期も11月に注文した際には「春頃」としかわからなかった。
それどころか、日本に輸入されるかどうかすらも分からなかった。
そして、ある日突然、バイクがイタリアから届いた。
書類抜きというボケつきで。
書類がないので、車検を通せない、という理由で現物が目の前にあるのに、ナンバー登録ができなかった。
更に納車点検で問題が発覚した、との事で結局、バイク屋さんにDucatiが届いてから、バイクが僕の所にやってくるまでに、1ヶ月ほどかかった。

修理のためにDucatiをバイク屋さんに預けてからそろそろ1ヶ月になるが、イタリアからパーツが届く気配はない。
BBS等を見ていると、しょうもない消耗品パーツの納品に半年かかった、みたいなハナシが笑い話的にたまに書かれているのを見かける。
中にはパーツ供給に2年かかった、みたいな笑うに笑えない話もある。
僕のDucatiはDucatiのなかでも日本国内に10台あるかどうか、という超レアバイクなので、パーツ供給は特に厳しい。

まあ、このクソ暑い中で、フル装備で昼間に乗る根性はないので、いいんだけど。

で、このDucati998 Matrixだけど、いざ乗ってみると実はとんでもない鬼バイクであった。
僕はマトリックスを見て格好良かった、というデザインのみで、買ってしまったのだけれど、いざ乗ってみると、とんでもない鬼バイクなのであった。

もともとレーサーに保安部品をつけただけのバイクなので、日本の一般道路を走る事などまるで考慮されていない。
渋滞なんかに巻き込まれたら、それこそ地獄である。
排気量が1000ccもあるくせに、低速トルクはスカスカ。
低速走行中にバイクはまだ動いているのに、エンストしたりする。
クラッチは伝統の激重。
コーナリング重視のための高重心セッティング。
これまたコーナリング性能重視のためにシート高も高い。
極端な前傾ポジション。
「低速で安定せずフラフラする=コーナリング性能の向上」なのである。
エンジンのかけかたにもコツがいる。
先日、友人がエンジンをかけされてくれ、と言ってきたが、結局エンジンをかけることはできず、僕がエンジンをかけてあげた。
80キロ以上出さないと、却って不安な動きをする、

それに、しばらく走っていると股の辺りがもの凄く熱を持つので、ジーンズでは火傷しそうで乗れない。
革パン必須。
日本のレーサーレプリカみたいな、公道向けの甘い仕様にはなっていない。
あくまでも200キロ以上の速度でサーキットを走る事だけを考慮して作られている。

慢性渋滞の都会で乗るようなバイクではない。
スリ抜けをやりつつも、たらたら走っていると、水温計がどんどん上がっていく。
早朝、深夜の空いた道か、田舎道や峠以外はつらいだけ。
なので、僕は昼間はほとんど乗らない。
深夜、早朝の爆走専用である。

でもね。

このバイクは芸術的で至高のデザインは美しい。
僕は自分のバイクは世界で一番美しいデザインだと思う。
実用性を完全に無視した、走ること、曲がることだけを考えた鬼バイク。
逆に言えば、走ることそのものを楽しむ事ができる(渋滞さえなきゃ)。
200キロを超える車重、最高速度270キロ。

全身と全神経をバイクの運転のみに集中しなければ、マトモに走れない。
バイクは左手でクラッチ、右手で前輪ブレーキとアクセル、左足でギアチェンジ、右足で後ろブレーキ。
それにバイクはハンドルで曲がるのではない、重心移動とアクセルで曲がる。
全身、全神経を集中しなければ、乗れない。
気を抜くと本当に命にかかわる。

運転には走ることに全神経を集中させなければならないので、仕事のストレス解消と考えれば、最適なツールである。
仕事のことを考えながら走る事などできない。
走るために走る。
それ以外には何も無い。
お気楽系のハーレーとは全く性格が異なる。

Ducati998は、既にちゃんとしたクルマを所有している人でなければ所有できない高価なおもちゃだ。
おやぢの道楽。

でも修理完了予定(パーツ納期)は未だに全く不明なのであった。

〜エレキ編に続く〜




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