斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
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2002年12月01日(日) |
オクノ総研は知の産業廃棄物処理工場 |
オクノ総研はWEBLOGと称しており、日記とは称してはいない。 日記サイトのシステムを使用しているが、あくまでもWEBLOGである。 このサイトは日記ではない。WEBLOGだ。
WEBLOGである以上、僕の日常などどうだっていいのだ。 僕が何を感じ、何を考えているかを記述する。 僕が具体的にどのような日常生活を送っているかなど全くどうだっていい。
オクノ総研が通常の日記と大きく異なる点は、本名で書いている事である。 過去ログを丹念に探っていけば、僕の個人情報は充分に得られるだろう。 どこの企業に属しているかもすぐにわかるだろう。 僕がどのような思想の持ち主かも簡単に分析できるだろう。
オクノ総研は他人に読まれる事を前提としている。 公開を前提としているため、僕のプライバシーの根幹にかかわるようなテーマについては何も書いていない。 パブリックな僕のコメントが中心だ。 僕の内面的な心情や考え方については記述しているが、プライベートな活動に関してはほとんど触れていない。 酔っ払っていてもそこだけは踏み外していない。
WEBLOGがパブリックである以上、僕はどんな批判も受ける覚悟で書いている。 批判の言葉を受けるだけで、責任を負うまでの余力はないが。 批判に対して「ゴメンナサイ」と謝るがそれ以上の責任は負いかねるし。
僕は仕事柄、自分の考え方や意見を明確にしておくことを常に求められる。 その一方で、戦略コンサルタントは特定分野のエキスパートではない。 基本的に何でも屋でもある。 何でも代わりに考えてあげる、考え屋さん。 自分の専門分野を持っていたとしても、現実には専門分野だけでは食っていけない。 結果的にあらゆる分野に精通している必要がある。 フレームワークやロジックさえしっかりしていれば、どんな問いにも答えられる、とは言うが現実はそんなに甘くない。 クライアントの優秀なスタッフが集まって何年も検討した結果、答えを見つける事ができなかった「お題」に1ヶ月くらいで答えを見つけなければならないのだ。 僕らはクライアントから与えられた「お題」に対して誰よりも迅速かつ正しい答えを出す事が求められる。 僕らは時間でフィーを請求するから与えられる時間は常に短い。
僕は朝から晩まで資料を読み、インタビューを行い、EXCELで数字をいじくり回し, ディスカッションを続ける。 お題に対する答えを捜し求めて七転八倒する。 簡単に答えにたどり着けることなどほとんどない。 クライアントがバカ高いフィーを払ってまで、依頼をしてきているのだ。 そんなに簡単に答えが見つかるハズがない。 少なくとも日常的に自分の考え方を整理しておく必要がある。
オクノ総研に書いている内容は、クライアントから与えられた「お題」を解くために検討した途中に出てきてしまったノイズである。 そして、僕が日常的にふと思いついた事についてのメモ。 分析をしている途中にはクライアントには直接的に関係のない示唆がたくさん出てくる。 これらはコンサルティング業務においては単なるノイズに過ぎない。 だけど、僕は個人的にそのノイズが気になるのだ。
ノイズであり、単なる情報のピースでありつつも集まれば何らかのカタチになるかも知れない。 オクノ総研 WEBLOGは知の産業廃棄物処理場である。 知の産業廃棄物を集めて再生するリサイクル工場。 僕は似非エコロジストだけど。
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