斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
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2002年10月29日(火) |
地上波テレビってヤバいんじゃないの? |
チャンネルサーバーを買ったおかげで地上波テレビを見るようになった。 でも、見たいと思う番組は非常に少ない。 結果的に見ているのはNHK、報道系の番組、ごくごく一部のドラマ、映画。 本当はスカパーをガンガン録画できればいいのだろうけれど、スカパーの録画はチューナーとチャンネルサーバーの両方に設定をしないといけないのでちょいと面倒。 スカパーチューナー内蔵のHDDビデオレコーダーが出れば即買いなのにな。
地上波は内容がアホすぎて見るのがつらい。 面白いアホ番組だったら見る気にもなるけれど、単につまらないアホ番組が多すぎ。 退屈なのでチャンネルサーバーを使って、ガンガン飛ばして見ている。 テレビ局は視聴者のニーズに答えているだけだから、根本的な原因は視聴者がアホだ、ということに尽きるのだけれど。 地上波は「マス放送」だから日本のアホ層にあわせなきゃイカンのだろう。
でも、言っとくけどアホ層はテレビを見るから視聴率は稼げるけど、カネは持ってないぞ。 そもそも日本のお金を持っている層はゴールデンタイムに家にはいない。 最大の無駄遣い世代である、20代、30代の一体何パーセントが7時〜9時に自宅にいるのか。 水戸黄門やサザエさんが高視聴率ランキングの上位常連だけど、老人や子供はお金を持っていない。 セグメント別に視聴率を出したらどうなるか。 そもそも、スポンサーにとってセグメント化されていないマスに対する広告なんて意味がない。
これからは地上波デジタル、BSデジタル、CS110°、CSデジタル(スカパー)、デジタルCATV、そしてブロードバンド放送と放送メディアは入り乱れることになる。 多チャンネル化、フラグメンテーションが進み、既存の地上波の価値は相対的に下落せざるを得ない。 一日は24時間しかないので、視聴可能な放送には限りがある。
地上波にとっての不幸はアナログ地上波からデジタル地上波へ移行せざるを得ないことだろう。 歴史的に見てメディアが世代交代を行なうとき、業界マップは大きく塗り変わることが多い。 地上波デジタルへの移行時なんて、既存の地上波テレビ局はすんごくヤバい。 そもそも地上波でテレビを流す必然性がない。 ちょこまかと全国津々浦々に地上波デジタル放送用のアンテナを立てなくても、衛星を一発打ち上げりゃ済む話。 地上波デジタル放送には経済的な必然性がない。 もし衛星になっちゃえば全国一斉配信だから地方局なんてガンガンつぶれるぞ。 今は地上波がマスだけど、地上波デジタルへの移行時に視聴者は衛星にシフトする可能性は高い。 どうせデジタルチューナーに買い換えなきゃいけないんだったら、別に地上波にこだわることはない。 まあ、そのときのコンテンツ次第ではあるけれど。
さら追い討ちをかければHDDビデオレコーダーに代表されるタイムシフターにより、CMはすっとばされる。 広告モデルは崩壊。 タイムシフターにより視聴時間の制限から開放され、ゴールデンタイムというドル箱の広告料を得ていた時間帯も意味をなさなくなる。 広告モデルの見直しが必要になる。 既にHDDビデオレコーダーの愛用者である僕はCMなんてほとんど見ていない。 近い将来には全放送局は有料チャンネル化せざるを得なくなるだろう。
たぶんデジタル放送は、悪あがきでインタラクティブ性を活用したECモデルとかをやり出すだろう。 でもCMが全て通販番組なるなんてことはあり得ない。
将来的にはマス放送は衛星、ニッチ放送はブロードバンド。 衛星とブロードバンドのハイブリッドチューナーが一番現実的な姿だろう。 そしてHDDつき。 え?それって「ep」じゃん。 まあハードウエア的には「ep」なんだけど・・・。 「ep」についてはいろいろ思うところもあるのでまた別途書くことにする。
地上波の放送局はあとどれだけ持つのかな。 危機意識はあるんだろうけど、規制に守られた業界のくせに、勝ち組意識が強いからな。 「優良なコンテンツを持っているチャネルが勝つのだ」とか言っちゃうんだろうな。 少なくとも地上波デジタルへの移行時に何かが起こるのは間違いない。
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