斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
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かつて日本は「経済一流、政治三流」と言われていた。 ホントか? ROICっていう指標がある。 ■ROIC(Return on Invested Capital、投下資産利益率) 資金調達方法が有利子負債、資本のいずれであれ、調達した全額から明らかに非事業用資産と分かる資産を除いたものを分母として、税引き後利益がどの程度の割合で出たのかを示すものである。実際の収益が投資家が期待している収益をどの程度上回っているかを示す指標)の主要コンポーネント。 ややこしい話を無視すれば、本当に企業が儲かっているのかどうかを見るための指標のひとつだと思えばいい。 企業が突っ込んだお金が本当に利益を生んでいるのかどうかを見る。 http://www.mckinsey.co.jp/articles/2002/04/20020400.html 上記のリンクを見ればわかるけれど、ROICで見ていくと、日本経済はずーーーーーーっとダメなのである。 1960年代から1980年代にかけて日本は成長してきた、と僕らは思い込んでいた。 ダメになったのは1990年代からだと考えていた。 でも、ホントは違う。 もともとダメだったのである。 日本企業は売上高、つまり規模だけが拡大してきたのだった。 同様に日本という国単位でみても単にGDPが大きくなっただけで、利益が出ているわけではなかったのだ。 日本経済は一流だと思っていたけど、実は三流だった。 日本経済がかつて一流だった、なんていうのは単なる幻想。 経済はずっと三流だったのだ。 「プロジェクトX」的な日本の製造業のチカラは一流なのだろう。 理系の人たちは頑張ってきた。 でも、経営はアホだった。 島津製作所の田中さんみたいな人はたくさんいるのだろう。 でも経営はダメ。 日本経済は今になって三流に落ちたのではない。 もともと三流なのだった。 「昼間の」オクノ総研は今、このROICを要素分解して日本企業を再生させるための施策を練る、というアカデミックな仕事をしているのであった。
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