斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
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2002年10月26日(土) |
日本企業は社会主義国家の企業 |
僕は資本家の犬である。 原理的資本主義者だ。
戦略コンサルタントという仕事は究極的には資本家を儲けさせること。 企業のなかで一番偉いのは資本家。 僕は資本家にとっての利益を一番に考える。
企業は誰のものか? よく議論になる。 なぜ議論になるのか、僕にはわからない。 企業は株主のもの。 資本家のものだ。 議論の余地はない。 企業の存在目的は資本家に利益をもたらすこと。
企業は従業員のものではない。 事実上、従業員の代表と化している社長や役員のものではない。 社長や役員は単に資本家(株主)から企業の経営を委託されているに過ぎない。
では、資本家の利益とは何か。 永続的な株価の上昇と株式の配当。
資本家に対してどれだけのリターンをもたらすことができるか。 企業の本来の存在目的から言えば、永続的な株価の上昇、もしくは高配当が最重要。
日本企業は株式会社の本来の目的を無視している。 資本家、投資家が企業のオーナーであり、資本家、投資家の利益を最大限に優先すべきである、という原則を無視している。
銀行や関連会社による持ち合い株。 安定株主。 持ち合い株のせいで、株価の上昇も配当も全く期待できなくなっている。 文句を言わず、配当も株価の上昇も期待しない株主。 資本家そのものも変化を拒み、現状維持のみを求めている。 日本企業にはまともなガバナンスは存在しない。 ただ、企業が存在しつづけることが目的。 本来は利益を出すこと、成長しつづけること、その結果として株価が上昇しつづけること。 企業の成長に対しても誤解がある。 企業がぶくぶくと贅肉を増やして肥え太ることが目的ではない。 バランスシートを巨大化することなど、無意味。
日本企業は社会主義国家の企業。 日本は資本主義社会ではない。
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