セピア色の思ひ出

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2003年08月11日(月) ** 独りよがり 考えた **

高校を卒業するまでの18年間、

人間関係で悩んだことはほとんどなかった。

それは 自分が世渡り上手なのではなくて、

周りの仲間に恵まれすぎていたから。

とりわけ高校時代の部活仲間は

本当に温かく ギャグ満載の人たちばかりで、

自分が 部活を好きで好きでたまらなかったのは

陸上バカという理由だけではなくて

そんな仲間たちと 同じ時間を共有できることが

楽しくて、

幸せで、

たまらなかったから。



高校を卒業して 上京。

人間関係で 今までの概念は通用しなくなった。



都会の雑踏。

全国からさまざまな人が集まる大学。

アルバイトというミニ社会。

19歳から通院するようになった大病院。

それらの場所において

価値観、気質、年齢、 

色々なことが異なる人々と接することに

困難さを感じるようになった。

裏切りも何回もあった。

自分がもっとも嫌いな「嘘」を つかれる側になった。

人間不信になったこともあった。



自分を他人にどう表現していいのかわからなくて

毎日作り笑いばかりしていた。

加えて 

自分の病気のことを他者に伝え、それを理解してもらう術は

今もわからない。

もちろん自分の体の話を 

あからさまに他者に話したりは しないが、

それでもやはり

学校の友人など、生活をともにする人たちには

知ってもらう必要がある。

とはいえ、皆 医学的知識があるわけではないし

自分の病は 普段あまり耳にすることのない種のものであるし

だから 病気についての理解は 正直あまり望まない。



本当に理解してほしいのは メンタル的な部分なのだと、

ずっと願っていた。

これは病気を持っている人すべてに共通する願いであり、

そしてもっとも難しいことであるが故に 疾病者は悩むのだ。



もちろん 疾病者に限ったことではない。

どんな人でも 心のすれ違いで悩むものだ。



「人間関係を円滑にする方法」

答えは出ないかもしれないけれど

でもやっぱりいつだって笑っていたいから

これからも肩に力を入れすぎず

自分のやり方を確かめながら 

人との接し方を 学んでいきたい。


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