ねぇそうる。たぶんあたしは。 一生あんたに恋をしているんだと思う。
どんなに通じ合っていると思っても。 あんたには届かない胸の奥の痛みがある。 言葉にもしてきた。態度にも示してきた。 それでも。この思いは伝わりきってはいない。
大好きだと何度言っても。 心を込めて口づけても。 力の限りに抱き締めても。
届かない何かが確実にある。
「愛」である自信がない。 「恋」のような気がしてたまらない。
ねぇそうる。勘違いしないで。 あたしは別に悲しいんじゃないよ。 切ないとか。やりきれないとか。 そんな言葉ともたぶん違う。
なんやろう。こんなにも愛しい存在と。 どうやっても完全には分かり合うことは出来ない。 あんたはあんたで。あたしはあたしで。 別々に形成されてきた人格は。ひとつにはなれない。
こんなにもこんなにも分かり合いたいのに。 分かってあげられない。分かってもらえない。 どこまで求めれば気が済むんやろう。あたし。 どこまで無理を強いるつもりなんやろう。
あんたの知らない夜があたしにあるように。 あたしの知らない昼もあんたにあるんよね。
そんなものあって当然のこと。 ちゃんと分かってるのに。 もやもやする気持ちが治まらない。
疑ってるわけじゃない。そうじゃない。でも。 あんたの全てが見えてないと不安でたまらない。
あたしの春の病。
ねぇそうる。今どんな顔してるのかな。 その心の中に。あたしはちゃんと存在してるのかな。
嫉妬深いあたしは。片時も離れずあんたのそばにいたい。 会えない時間を楽しめる大人の余裕は欲しいけど。 今はそんな余裕より。あんたの体温が欲しい。 朝から晩まで。ずっとくっついていたい。
お願いやから。不安にさせんでよ。放置せんでよ。 ↑落ち着こう。深呼吸。大丈夫だから前を向こう。 |