生きていくのは。時に残酷なほどなんでもないことだ。
時間とは。放っておいても流れていくものだと思い知った。 悲しいほどに。あたしの心を置き去りにして。 別に心なんてなくても関係ないのだと言わんばかりに。 どんどん過ぎ去って。どんどん消えていく。
気づけば年末が来て。気づけば年が明けた。 気づけば仕事が始まって。気づけば日常に戻ってた。
愛しい人がそばにいない。それなのに。 ちゃんと生きてる自分が許せない。 生きていられる自分が許せない。
どうしてもっと苦しまないんだ。 どうしてもっと嘆かないんだ。 大切だなんて。その程度か。 愛してるなんて。そんなもんか。
叫んで。喚いて。請えばいい。 愛しているのだと。愛されたいのだと。 声の限りに求めて。泣けばいい。 どんなに見苦しくても。どんなに情けなくても。 そうできるだけの存在だと。思っていたじゃないか。
どこか冷めてる自分。もうよく分からん。 間違いなく必要やのに。諦めにも似たこの感情はなんやろう。 あたしはどれくらい。そうるを思ってるんやろう。 どれぐらい思えば。通じ合っていられるんやろう。
そんなことをうだうだ思っていた最近。あるビデオを見た。 友達にずっと前に頼んでたのがようやく回ってきたんやけど。 有名な恋愛バラエティ。世界を旅しながら真実の愛をみつける、あれ。 その中で。2人の男の子が1人の女の子に告白をしていた。
2パターンの告白を見て。そのひとつに締め付けられた。 結果的には結ばれなかった方の男の子の告白。 すごく優しくて。すごく切なくて。涙が止まらなかった。
あなたのことが本当に好きだから。 あなたに自信をあげたいってずっと思ってた。 一緒にいれる時間だけじゃなくて。 会えない状況になってもあなたにはがんばってほしい。 そばにいるから好きなんじゃなくて。 あなたという人に出会ったから。
でもあなたに自信をあげようと思っていろいろしたけど。 結果的にあなたが笑ってくれたらすごい嬉しい自分がいた。 なんだかんだで自分の方があなたに力をもらっていたんだ。 出会ってくれて。恋をさせてくれてありがとう。
だいたいこんな感じのことを言っていたと思う。 目が釘付けになった。胸が熱くなった。苦しくなった。
あたしが感動したのは。その人が終始満たされた笑顔だったこと。 あなたのことがとても好きだと。笑って伝えていたからだ。 ひとつひとつ言葉を選んでいた。重いと思われかねない告白だった。 でもその人は。何度もありがとうと言った。優しい笑顔だった。
人を愛することはステキなことなんだと。 こんなふうに。笑顔が零れてくる幸せなことなんだと。 そんな当たり前のことを教えられた気がした。
ねぇそうる。あたしね。 あんなにも心を打つ言葉を言えるその人を。 そしてさらに柔らかい笑顔を見せられたその人を。 とても羨ましいと思った。ある種の嫉妬を覚えた。
だってあたしは言えない。あんたに言えない。 こんなにも抱えてる気持ちはいっぱいあるのに。 ちっとも伝えられない。伝えようとしていない。 たぶん言ったとしても。笑顔ではないと思う。 不安で怖くて。暗い顔をしてると思う。
そんなあたしに。あんたが笑ってくれるはずないのにね。
別にヘラヘラしようなんて思ってないけど。 あたしにはもっと笑おうとする姿勢が必要な気がした。 嘆いたり。苦しんだり。しんどくなることだけが。 叫んで。喚いて。請うことだけが。 別に愛の強さを示すわけじゃない。
愛しいこの気持ちを。ちゃんと肯定してあげること。 不可抗力なこの思いと。まっすぐ向き合うこと。 そして全部受け止めて笑えることこそ。きっと強さなんだ。
ねぇそうる。今さら言っていいかな。 もうすぐあんたに言える気がする。だから。 予行演習として。ここで言っていいかな。
やっぱりどうしても。あんたが好き。 どうしようもないくらい。あんたが好き。 ごめんね。笑っていいよ。あたしも笑うから。 だってほんま。笑っちゃうくらい好きなんやから。
うるさいこと言っちゃうし。しつこくもなっちゃうけど。 あんたのこと思ってたら。自然とそうなっちゃうんだ。 でもごめんね。これからはもうちょっとあんたの気持ちも考える。 1回間違ったら。ちゃんと成長できるあたしになる。
だからさ。2人で笑っていようよ。どこまでも笑っていようよ。 ↑悲観的にはもうならない。新年やもんね。脱皮しなきゃ(笑)。 |