久しぶりにそうるに会った。 溢れる愛しさをどうすることもできんかった。 苦しくて苦しくて。涙が出た。 うまく息ができんかった。
少し伸びた髪も。 相変わらずの匂いも。 冷たい指先も。熱い吐息も。 全部あたしの心をわしづかみにした。
触れてるのに。もっと近づきたくて。 満たされてるのに。まだまだ足りなくて。 もどかしくて。わけが分からんくて。 制御不能なこの思いが怖くて。
気づいたら涙が零れてた。
どんなに愛しても。どんなに想っても。 そうるは永遠にあたしのものにはならない。
あたしの知らないところに。あたしの知らないそうるがいて。 あたしの知らない思考をめぐらせて。あたしの知らない決断をする。 当たり前のことだ。だってそうるはあたしのものじゃない。
自分はそんなことも分からないような子どもなんかじゃないと思ってた。 いろんなことをそれなりに割り切れる大人になったと思ってた。 でも。なにがどうなったんだか今のあたしはそれができない。
そうるにあたしだけを見てほしい。 あたしのためだけに存在してほしい。 全部を知りたいし。全部を知ってほしい。
そんなことを思う自分が怖くなって。 隣で眠るそうるの横顔を見ながら。静かに泣いた。 不安定な自分が怖くてたまらんかった。
ねぇそうる。どうしていまだにこんなにも。 あたしはこの愛にかき乱されるんやろう。 これってあたしがおかしいんかな。
出会った頃や付き合い初めならまだしも。 いい加減安定してもいいくらいの時間は一緒に過ごしてきたのに。 あたしはこんなにもあんたが好きで。大好きで。泣けてくる。 嫉妬心とか独占欲とか。そんな言葉で片づけられんような。 あんたへの感情が溢れて止まらんくなる。
ごめんね。重くなりそうであんたには言えんけど。 あたしの今の気持ちはあんたでいっぱい。 どうしようもないくらい。あんたのことしか考えられん。
もっと一緒にいたいし。もっと話がしたいよ。 いつも姿が見たいし。いつも触れていたいよ。 忙しさを言い訳にして放置せんといてよ。 あたしがあんたの虜やからって安心せんといてよ。
ねぇそうる。もっとちゃんとそばにいてよ。 ↑まだまだ一緒に見たい景色も。したいことも。いっぱいあるよ。そうる。 |