前日の日記の続きです。まだの方はこちらからどうぞ。
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そうると過ごしてると。あたしの中では時間が止まってしまう。 そうるを感じることに。感覚のすべてを使ってしまうから。 時間が流れていくことにまで。神経が回らんくなってまう。
あたしが感じるそうる。あたしだけが感じるそうる。 例えばそれは。ちょっとした表情の変化。 あたしの言葉にうなづくとき。眉が上がる。 あたしの言葉がおかしいとき。口元だけで笑う。 どうでもいい人なら。まず見逃すそうるの表情。 そのひとつひとつに。あたしはいちいち喜んでる。 あ。今の顔好きやな。あ。今の顔かっちょいいな。 そんなふうに心に響くもんやから。感じずにはおられへん。
ただそこにおるだけで。ちょっと表情を変えるだけで。 こんなにもあたしを感じさせるそうるやから。 唇を重ねたり。抱き合ったり。くっつきあう時間になると。 あたしをどれだけ幸せにするかなんて。言葉でなんか表せへん。
この世の幸せすべてを独占したような。 もう他には何もいらんと本気で思えるような。 そんな至福の時間。それがそうるとあたしの戯れ。
そうると一緒に寝るのは。めちゃめちゃ久しぶりやった。 だから。ちょっとありえへんぐらいに緊張した。 ただ並んで眠るだけじゃない。そうなることは分かってたから。 嬉しくてしょーがないのに。なぜかちょっと怖い感情もあった。
幸せやと怖いって感じるのは。なんでなんやろう。 それはまるで。儚くて美しいものを見ると涙が出るような。 どうしようもなく切なくなるような。そんな感覚に似てる気もする。
時計は1時前。そろそろ寝るかーって時間になっても。 どうにもあたしは動けんくて。ずっとテレビを見てた。 あんなに甘えたいと思ってたくせに。ほんまは甘えたいのに。 まるで甘え方を忘れたかのように。あたしは固まってた。
そうるもそうるで。いつもみたいに強引に来るかと思えば。 なんか何もする気配がなくて。普通にテレビを見てた。 会話もなくて。やたらにぎやかなバラエティの音声だけが響いてた。 お互いがお互いの出方を見てるような時間やった。
そのうちに。そうるがあたしの背後に回って。ゆっくり抱き締めてきた。 その体にふんわりと包まれて。背中があったかくなった。 ちょっとだけ横を向いて。「・・・ん?」って聞いたら。 「久しぶりやな。」って言われて。首筋に口づけられた。
「・・・なんもせんかと思った。」 「なんでやねん。するって。したいし。」 「・・・・・・あぁそう(苦笑)。」
普通に答えてみたけど。たぶんあたしは耳まで真っ赤やったと思う。 そうるはやっぱり。どこまでもストレートで嘘がない。 だからあたしをこんなにも。強く深く痺れさせるんやろうと思う。
「久しぶりやし。してほしいこと言うてみ。」 「・・・なんやのそれ。」 「うち今日はあんたのしてほしいことしてあげる。」 「・・・そんなん言うことちゃうし(苦笑)。」 「ええから言うて。聞きたいねん。」
抱き合いながら。ゆっくりベッドに横になって。交わす甘い言葉たち。 あたしをからかう楽しそうなそうると。そうるにかわかわれて幸せなあたし。 これが永遠になればええのにと思えるような。夢のような時間。 甘美な誘惑。いいや。溺れてしまおう。そう思ってそうるの耳に囁く。
「じゃあね・・・いっぱいキスして。」
言った後で。込み上げる恥ずかしさに赤面するあたし。 そんなあたしを見て。にやっと笑ってうなづくそうる。 言わせてやったぞって言いたそうな。ちょっと得意げな笑い。 それは。ほっぺたを思いっきりつねりたいくらいの憎たらしい笑いやけど。 でも。なんか幸せそうな笑いで。嬉しそうな笑いやった。 またくすぐったくなったあたしは。そうるに聞き返した。
「じゃあさ。あんたは何してほしい?」 「え。なんかしてくれるんかいな?(笑)」 「・・・んー。できる範囲なら(苦笑)。」 「あんたにどんなことができるんかなー。」 「・・・うー。じゃあいい(涙)。」
あぁ。言うんじゃなかったなぁ。乗せられたなぁ。 そう思ってちょっと悔しくなってるあたしに。 そうるは。あたしがしたのと同じように囁いてくれた。
「じゃあな・・・いっぱい声聞かせて。」
・・・ありえへん。殺し文句や。ほんまありえへん。 あたしはそうるがしたように。にやっと笑うことなんか出来んかった。 妙に冴えた頭で。そうるはあたしの声が聞きたいんか・・・とか思ったら。 嬉しいのと恥ずかしいのとで。もうわけが分からんくなってもた。 すごいことを言う人を好きになったもんやって。一瞬のうちに思った。
そうるは。ちょっとあたしの顔を見ると。あたしのYesもNoも聞かずに。 あたしが望んだのと同じくらいの。それ以上のキスを降らせてくれた。 そしてそれから。あたしをいっぱいいっぱい幸せにしてくれた。
ねぇそうる。久しぶりやったからあんたも照れてたんかな。 それとも。あたしをリラックスさせようとしてくれたんかな。 戯れの前に。やたらいっぱいしゃべってくれたあんたは。 なんかいつもと違って変な感じやったけど。でも優しくて嬉しかった。
言葉にして書くと。あほみたいで照れるし。 ほんまになんちゅーこっぱずかしいやり取りやろうって思うけど。 それでも。不自然におしゃべりなあんたはかわいかった。 そしてその後。あたしを幸せにしてくれたあんたはかっちょよかった。 あたしが本気でそう思うんやから。それでいいような気もする。
ねぇそうる。しばらく体を重ねてへんかったから。 あんたとそうなったら。あたし自分がどうかなりそうな気がしてた。 だってあんたとの戯れは。ほんまに刹那な快楽で。 いつだっておかしくなるギリギリのラインを漂ってるから。 久しぶりにあんたの肌を感じて。あんたの熱に溺れたら。 あまりにも幸せすぎて。自分が壊れるんちゃうかなって思ってた。
でも。あんたは優しくて。あたしを壊さんように抱いてくれた。 うまく言えんけど。ほんまに大切に抱いてくれた。 キスひとつにも。めちゃめちゃ愛を感じた。 柔らかく触れる指先からも。愛が溢れてた。やばかった。
怖かったくせに。あたしはずっと思ってた。 あんたの唇が。優しくあたしに触れるたびに。 それが離れるのが惜しくて。ずっと口づけててほしくて。 止めんといて。お願い。止めんといて。 そんなふうに。繰り返し繰り返し思ってた。 そんなあたしを見抜いてたんやろうね。 あんたはほんまにいっぱいキスをくれた。 愛されてるなぁって思って。心の底から思えて。涙が出た。
ありがとう。そうる。あたしほんまに幸せやわ。
↑さすがにそんなことは聞けんけど。どうなんやろうね(照)。 |