***☆For My Dearest☆***



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男でも女でも関係ない。1人の人間として。
そうるはあたしにとって。かけがえのない最愛の人。

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2003年05月20日(火)泣いていいから。

19日の日記の続きです。まだの方はこちらからどうぞ。

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「じゃあ走りに行きますか。」

大学構内ってことで。ノーヘルでバイクに乗って。
あたしの前に現れた最愛の人は。そんなことを言ってあたしを驚かせた。

「え。だって研究室まだ終わってへんって言ったやん。」
「うん。ただちょっと買い物頼まれてん。付き合ってくれん?」
「買い物?そんなん頼まれるんや。研究室って。」
「そうやで。まぁ最初やしな。雑用でもしょーがない。」

そう言うとそうるは。あたしにメットを渡して。
自分もメットをかぶって。「乗りー。」って言った。

そっか。用事があったんや。まぁあたしはついでやね。
別にひねくれたわけでもなく。普通にそう思った。
過剰に期待してた自分が。ちょっとおかしかったけど。
でもそーゆうときに。あたしを誘ってくれたことが嬉しかった。

なんでもないときこそ。一緒にいられることが幸せやから。
そういうときに。ちゃんとそばにおいてくれることが幸せやから。


そうるが向かったのは。あたしの家の近くのスーパー。
買い物は。インスタントのコーヒーの粉。
「だいたいみんなコーヒー飲みすぎやねん。」
「しかも1番安いやつ買ってこいとかうるさいし。」
そんなふうにブツブツ言いながら。そうるはコーヒーを選んでた。
あたしはその横にくっついて。「こっちが安いー。」とか言ってた。

どうにかコーヒーを選んで。大学に戻るかと思いきや。
「ほんじゃどこ行く?」って。そうるはあたしに聞いてきた。
「え。大学戻るんちゃうの?」って言ったら。
「走りに行くって言ったやん。」って。そうるは言った。
「もう用事済んだから戻るんかと思ってた。」って言ったら。
「こんな雑用だけに付き合わせたら最悪やん。」って笑った。
「でも遅くなったら怒られたりせんの?」って言ったら。
「安いのん探して彷徨ってたことにすればええよ。」って。また笑った。

じんわりした。やっぱりそうるは優しいヤツやった。


バイクで走ること10分。着いたのはいつものスタバ。
久しぶりに大好きなフラペチーノを注文した。(今回はランバ。)
そうるはカフェモカをあたしに頼んで。先に席をとってくれてた。

席に座って。フラペチーノを飲んで。「うまいー☆」って言ったら。
そうるはあたしをじーっと見てて。いつもみたいにフッて笑った。
見透かすような目で。そうるに見つめられて。あたしはちょっと困った。
(話したいことあるなら話してええで。)その目は無言でそう言ってた。

あたしがへこんだときとか。そうるは気づいてちゃんと場所を用意してくれる。
あたしが気持ちを話せるような場所を。さりげなく作ってくれる。
でも。そうるは自分から探って聞き出そうとはせーへん。
あたしが話し出すのを。話したいことを話すのを。待っててくれる。

そういう見守られるような愛情は嬉しいけど。ちょっと困るのも事実。
だって。どこまで話していいもんか迷うから。
ドロドロとへこんだ話なんて。聞いててあんまり気持ちいいもんじゃないと思うし。

でもきっと。そんなふうに主体的になれんあたしに気づいてるから。
そうるは。あえて自分からは何も聞き出さんとあたしに任せてるような気もする。
調子に乗った発言かもしれんけど。なんとなくそうるはそう考えてる気がする。


あたしは。ちょっとずつ話した。
まぁ自分でもへこんだ原因がよく分からんかったから。
言ってる内容はちょっと理解しがたいものやったかもしれん。
真剣になれん自分にむかつくこと。もっとちゃんとやらなあかんと思うこと。
でもその反面で。もうどうでもええやんと思う自分も確かにおること。
どっちも自分なんやけど。あまりにも正反対で疲れること。
あたしは。だらだらと思いつくままにしゃべった。

そうるは。うん、うんって相槌を打ったり。
あぁ・・・まぁな・・・とか考えるようなことを言ったりしてたけど。
それでも。やっぱり割り込んだりせんと話を聞いてくれた。

話すことで。気持ちが整理されてラクになるってのはあると思う。
あたしの中でもつれまくってた感情の糸は。ちょっとずつ解かれていった。
それでもよく分からん感情もあって。もやもやしてたことに変わりはなかったけど。
目の前であたしの話を真剣に聞いてくれる人がおる事実に。なんか救われた。


だいたい言いたいことを言えた後で。あたしは照れ笑いをした。
「あーあかんよなぁ。なんか情けないわ。」
「ごめんな。こんな暗い話して。」
「大丈夫やで。話したらラクになったし。またがんばるし。」

そう言ったあたしを。そうるはじーっと見て。それから言った。
予想もせんかったような言葉を。あたしにくれた。
「無理せんでええで。」「泣いてもええで。」


(・・・何を言い出すねん。)そう思った。

「大丈夫やって。」って続けて言ったあたしに。そうるは言った。


あんたはしんどくなるとけっこう溜め込む方やん。
それでいて。どうにか明るくしようとか考えたりするやん。
たぶん今もうちに気ぃ使ってたりするやろ。
あんまり暗い話せん方がええよなーとか思ってるやろ。
ええから。そんなん気にせんで。ラクになり。


あたしは。その言葉を聞いて。笑ってしまった。
いつもなら泣くとこやけど。なんか笑えた。
あほやーってバカにするような笑いじゃなくて。
あぁ・・・やばいなぁ・・・幸せやなぁと思って。
体の奥の方から。自然と込み上げてくる笑みやった。

かなわんなぁ。なんでそんなことが言えるんやろう。
そうるはこういうこと言えるヤツやって。あたしは分かってるけど。
なんでこんなにかっちょいいんやろうって。いつだって思ってまう。

「なんで笑うねん。」そうるはちょっと不機嫌そうに言ったけど。
「・・・いや。嬉しかったから。」ってあたしが言うと。にやっと笑った。
「泣いてええって言われたときぐらい泣いとけよ(笑)。」って。
いつものそうるの。むかつくほど愛しい顔に戻って言った。

じんわりきたけど。あたしは泣いたりはせんかった。
たぶんあたしは。そうるのおかげで安心しきったんやと思う。
こうやって話を聞いてくれる存在が。あたしにはおる。
泣きたくなったときに泣ける場所が。あたしにはちゃんとある。
明確な答えを示してくれんくても。受け止めてくれる人が。あたしにはおる。

そのことに気づいただけで。涙はちゃんと止まってた。


ねぇそうる。あんたはやっぱりすごいと思った。
もう何度も思ってるけど。また今日も思ってもた。

だって。自分の前におる人に。「泣いてええで。」なんて。
それがあんたやったとしても。あたしはたぶん言えんと思うもん。
泣き出したあんたと一緒に。あたしも泣いてまうのがオチな気がするし。
それは救ったことにはならへんし。あんたを困らせるだけかもしれんし。
あんたを分かったつもりになって。自己満足になってるだけかもしれんし。

でもあんたは違う。泣いたあたしを抱えられるだけの力がある。
あたしを泣かせても。ちゃんとその気持ちを受け止めることが出来る。
それが分かってるから。そんなことが言えるんやと思う。
そうでなきゃ。「泣いてええで。」なんてウカツに言えんと思うんよね。
相手の痛い気持ちとかを冷静に受け止められんのに。そんなこと言えんと思うんよね。

あぁ。泣き虫のあたしに。泣いていいとか言えるなんて。
そうる。やっぱりあんたのキャパはすごいね。
男顔負けの包容力やなぁって。あたしは思わずにはおられへん。

ありがとうね。そうる。救われたよ。ありがとうね。





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↑まぁそうるのことやから。気づいてたかもしれんけどさ(涙)。





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