今朝。何時に目が覚めたかよく分からんかった。 あたしは。珍しくそうるよりも先に目覚めて。 やっぱり飽きることもなく。そうるの静かな寝顔を見つめてた。
寝ついたのはたぶん2時過ぎとかやったと思う。 そうるに抱き締められて。大好きなぬくもりと匂いに包まれるうちに。 ウトウトして。そのまま眠りに落ちていったんやと思う。 でも眠るうちに。いつの間にかあたしたちの体は離れてた。 あたしはそうるの方を向いて。その寝顔に見とれてた。
いつもは憎たらしいことばっかり言う唇が。ちょっと動いた。 それを見てたら。また愛しさが溢れてきて。キスしたくなってきた。 髪の毛が顔に当たって起こしてまわんように。片手でそっと束ねて。 ゆっくりそうるに顔を近づけて。唇をそっと重ねた。
こんなふうに眠ってるそうるにキスをして。満たされてる時間。 そうるの知らんあたしだけの時間。秘密の時間。幸せな時間。 そーゆうのがなんかくすぐったくて気持ちいい。
キスひとつでちょっと満たされたあたしは。また目を閉じて眠ろうとした。 そしたら。そうるがちょっと隣でゴソゴソっと動いた。 (やばい。起こしてもたかな。)って思って。大急ぎで寝たフリをしたら。 そうるは。そのまま体を起こして。あたしにキスをしてきた。 あたしがそうるにしたように。静かに優しく唇を重ねてきた。
目を閉じてるときに。予想もせんかった刺激が唇に与えられて。びっくりした。 寝たフリを続けようかと思ったけど。反射的に目を開いてた。 目の前には。大好きなそうるの顔があった。
「おはようさん。」「・・・あ・・・おはよう。」 さっきしたキスがバレたかもしれんと思いながら。ドキドキしてた。 でもまさに今起きたかのように。ちょっと繕って演じてみてた。 でもそうるは。そんなドキドキも全部見透かしたように言った。 「・・・嘘つけ。さっきから起きてたくせに。」って。でこピンしてきた。 「朝からどうも。」って。自分の唇を人差し指で触って。にやっと笑った。
あぁ。やっぱり起きてたんかい。あたしからしたキスはバレてたんかい(涙)。 そう思うと照れくさくて。あたしは頭の上まで布団を引っ張りあげた。 「そんなかわいいコぶらんでよろしい。」って。そうるは布団をまくって。 あたしの顔を出させると。ほっぺたをむにっとつねった。 たったそれだけのことで。あたしの体温は1度ぐらい上昇した。
一緒に迎える朝は。いつもくすぐったくて。そしてちょっと切ない。 だってまた別々の1日が始まる。そうるはここを出て行ってまう。 そーゆうのを考え始めると。どうしても寂しくなってもて。 離れたくないって思う気持ちが強くなって。言葉数が少なくなる。
9時からバイトって言ってたけど。大学までバイクを取りに行かなあかんし。 家に帰ってから用意もせなあかんやろうし。そうるは7時半には出かけた。 あたしはマンションの下まで見送りに行ったけど。そうるに行ってほしくなくて。 なんか子どもみたいに。グズグズとまとわりついては引き止めてた。
「ちょー。遅刻するがな。」ってそうるに言われて。仕方なく離れる。 「二日酔いじゃない?大丈夫?」って聞いたら。「大丈夫。」って笑った。 いっそ二日酔いで。バイトなんか休んでくれたらええのに。 そんなことを思ったけど。言ってもそうるを困らせるだけやから言わんかった。
「あのさ。研究室にバイクのメット置いてきたんやけどさ。」 「朝早くて部屋開いてへんかもしれんから。あんたのメット借りてもいい?」 そうるは。いきなりあたしに頼んできたから。あたしは原チャのメットを貸した。 「もし研究室が開いてたらすぐに返しに来るから。」 「開いてなかったら借りて帰って、バイト終わってから持ってくるわ。」 そう言って。そうるはヒラヒラっと手を振って歩いて行った。
部屋に帰って。自然と涙が溢れてきた。 部屋の中には。そうるの残り香がいっぱいあった。 そうるの使った枕。そうるの使った布団。そうるの使ったコップ。 いたるところにそうるの気配が残ってて。あたしをせつなくさせた。
なんやろう。これっきり会えんわけじゃないのに。 だって明日ナイターがあるんやから。すぐに会えるのに。 なんで泣けてくるんやろう。なんで苦しくなるんやろう。 あたしはほんまに自分でもわけが分からんかった。
研究室が開いてたら。そうるはすぐにメットを返しに来てくれる。 開いてなかったら。バイトが終わってから返しに来てくれる。 あたしはその話を聞いたとき。研究室が開いてなかったらええなと思った。 だってそしたら。バイトの後でまた会える。ゆっくりしていってくれるかもしれん。
でも。そうるとバイバイってした後では。研究室が開いてたらいいと思った。 たとえ会える時間が短くたって。今すぐにそうるに会いたいって思った。 さっきまで会ってたそうるのことを。もう恋しく思ってる自分がおった。
しばらくして。そうるからメールが入る。 「研究室開いてた。ってことで今から返しに行くわ。」 「了解。気をつけてー。」って返事して。あたしはすぐに下りていった。 そうるのバイクの音を聞きたかった。近づいてくるエンジン音を聞きたかった。
待つこと1分ぐらいで。聞き慣れたエンジン音がした。 坂道を下って。走ってくるそうるの姿が見えた。 その音が心地よくて。その姿に安心して。自然と笑みが零れた。
「ありがとさん。結局使わんかったけど。」 「いえいえ。研究室開いててよかったな。」 「うん。これで東向かって走っても眩しくないわ(笑)。」 (↑そうるのメットはフルフェイス。あたしの原チャ用は上半分だけのヤツ。) 「ほんまや。太陽に目がくらんだらえらいこっちゃ。」
しょーもない会話をちょっとだけ楽しんで。元気を分けてもらった。 いつもみたいにバイクに乗ってるそうるを見て。なんか安心した。 「朝早くからバタバタさせてごめんな。」ってそうるが言ったから。 「うんにゃ。バイトがんばりや。」って言って笑った。
ヒラヒラっと手を振ってそうるを見送る。 そうるはメットをかぶったままで。あたしの方をチラッと見て。 「じゃあな。」って目であたしに言って。そのまま去って行った。 あたしは。バイクが見えんくなるまで。その姿をずっと見送ってた。
部屋に戻ったら。またちょっと泣いてもた。 でも気持ちはもう落ち着いてたし。それは幸せな涙やった。
ねぇそうる。愛情って目に見えるものじゃないから。 どれぐらい愛してるとかって。測ることは出来んやん。 あたしの愛がどれだけかなんて。所詮は客観的には判断できんもので。 愛してるあたしと。愛されてるあんたとにしか分からんのやとも思う。
でもね。あたしは時々思うことがある。 あたしがこれまで。あんたを思って流してきた涙は。 果たしてどれぐらいの量になるんやろうなって。 そしてこれから先。あたしはあんたを思って。どれぐらい泣くんやろうって。
そうる。あたしはあんたを思っていっぱい泣いてきた。 あんたの知ってるところでも泣いてるし。知らんところでも泣いてきた。 幸せで泣いたこともあったし。苦しくて泣いたこともあった。 寂しくて溢れた涙もあったし。嬉しくて零れた涙もあった。 そんな涙を全部集めたら。いったいどれぐらいの量になるんやろう。 たぶん。ちっちゃな水たまりぐらいは余裕で出来る気がする。
それぐらい。そうる。あたしはあんたを思って涙を零してきた。 そしてたぶんこれからも。あたしはいっぱい泣いていくんやろう。 あんたと一緒におるかぎり。あんたを愛していくかぎり。 満たされても。満たされんくても。あたしは涙を流していくやろう。
それが愛の指標になるんかは分からん。 なるとしても。どれだけ泣いたら愛とみなされるかも分からん。 でもね。そうる。あたしがあんたを思って流した涙は。 そしてたぶんこれからも流していくであろう涙は。 その一粒一粒が。あんたへの愛に溢れてるものやと思う。
だって愛しいから泣けてくるんやから。 愛しいから。一緒にいられて幸せで泣けてくるんやし。 愛しいから。離れたくなくて寂しくて泣けてくるんやから。
そう。だからきっと。あんたを思って流す涙は全部。 あたしのあんたへの純粋な愛の証。 ↑詳しいことは聞いてへんけど。何があったんかちょっと心配。
*追加* カウンターがクルクル回っております。愛読ありがとうございます。 でもBBSのカキコがそのわりに少ないのはなんででしょう。 常連さんとのメールばりのロングトークが多いBBSやから。 初めての人がカキコしにくいんかなぁとか思ってみたり。 どうなんやろう。考えすぎかなぁ。むぅ。
とりあえず。短いカキコで全然OKなので。初めましても大歓迎なので。 気軽に足跡残してくださると嬉しいでっす☆
あ。もちろん常連さんは。これまで通りいっぱい書いてね☆(笑) |