***☆For My Dearest☆***



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男でも女でも関係ない。1人の人間として。
そうるはあたしにとって。かけがえのない最愛の人。

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2003年04月19日(土)分け合えないもの。

今日は朝から微妙な天気やったけど。しっかり練習はあった。
昼からは雨になるっぽかったせいで。そうるは久しぶりに車で練習に来た。

そうるは。バイクの免許を取るより前に車の免許を取ってて。
最初の頃は嬉しそうに車にも乗りまくってたんやけど。
ふとバイクに目覚めてからというもの。車はほとんどほったらかし(苦笑)。
家にある車は。普段は誰も乗らずに放置してある状態らしく。
乗ろうと思えばいつでも乗れるらしいんやけど。バイクの魅力には勝てんみたい。

まぁかく言うあたしも。車を運転してるそうるより。
バイクを乗り回してるそうるの方が好きなんやけどね(苦笑)。
ゆっくり話せるし。2人きりの空間やし。暑くも寒くもないし。
車には車のメリットがあると思うし。もちろん好きなんやけど。
なんでやろう。バイクのあの掻き立てられるような衝動は車にはない。
どこまでも走っていきたいような熱い思いは。車に乗ってても感じへん。
そして。そうるとの一体感みたいなものも。車では味わえん。
そういう意味で。あたしはやっぱりバイクの方が好きなんやと思う。


今日のそうるは。駅でまひろを拾ってきてあげてた。
まひろはバイクの免許はあるんやけど。車の免許はまだ取ってなくて。
そうるの運転っぷりを見てかなり刺激されたらしい。
「あーなんか免許取りたくなってきたわー。」なんて言ってた。

そんなまひろを見て。そうるは朝から心に決めてたみたい。
練習後。みんなが帰った後でまひろを自分の車に乗せて。
「運転してみー。バイク乗れるんやから乗れるって。」って言った。

思い返せばそうるは。バイクのときもそうやった。
乗ってみたそうなまひろを捕まえて。河川敷でいきなり乗らせてた。
「危ないって!ケガしたらどうすんねん!」ってあたしは猛反対したけど。
「大丈夫やって。ちょっとだけやし。」ってそうるは平気な顔やった。
まぁ実際何もなかったからよかったんやけど。
そうるはそんなふうに。けっこういきなり実践させるとこがある。
まひろを信用してるんかもしれんけど。見てる方としてはかなり怖い。

今日の練習は大学構内のグランドであったんやけど。
休みの日で構内は交通量もほとんどないし。教習所よりも安全なくらいやった。
そうるは基本的に。大学構内なら免許なしでもいいと思ってるらしく。(←あかんのやけど。)
バイクの免停になったときも。大学内ではガンガン乗り回してた。
(ちょっと考え方甘いんちゃうかーとも思うんやけどね。)

まぁでも。あたしもまひろの運転っぷりは見てみたかった。(←おい。)
バイクは自分が乗れんもんやから。危ないって思ったけど。
車は自分も普通に乗れるもんやし。まぁ大丈夫やろーと思って。
(しかしこれって都合いい考え方よなぁ。そうるに言ったら怒られそう(焦)。)
今回は特に反対はせんくて。まひろはすんなり運転することになった。

(注)よい子は絶対にマネしてはいけません。無免許運転は罪です。


後ろの席に。あたしとはつねが乗せられる。
「いやーまだ死にたくないー。」「母さま先逝く不幸をお許し下さいー。」
あたしとはつねは。ふざけてキャーキャー大騒ぎしてて。
「ちょー黙ってくれ。余計焦るし。」って。まひろはいつになく真剣な顔。
助手席に座ったそうるは。まひろに簡単に運転の仕方を教えて。
「じゃー行ってみよー☆」なんて言って。調子よくゴーサインを出した。

いつも乗せてもらってる紺色のそうるの車。でも運転するのはまひろで。
ほとんど助手席に乗ってるのに後ろに座ってるものあって。なんか変な感じやった。
まひろが普段の落ち着いた性格からは想像つかんほどに怖がってて。
結局グランドの周りを1周しただけで。4人でのミニドライブは無事終了。

「なんやー。あんた意外とへたれやん。」ってはつねに言われて。
「だって怖いっちゅーねん。バイクの方がよっぽどマシや。」ってまひろは言い訳。
「まぁでも初めてにしては上出来やって。絶対ミッション取りや。」ってそうるは言う。
「ミッションなんか使うときないやん。オートマで十分やろ。」ってあたしが言ったら。
「あかん。ミッションで取るべき。絶対うちも近々限定解除しよ。」ってそうるは言った。


最近またメカに対する新しい興味がムクムク沸いてるそうるは。
大型免許取るとか。ミッション用にもう1回教習所に通うとか。
なんだかんだと楽しそうに計画してたりする。
そーゆう話になると。あたしよりもまひろの方が気が合うみたいで。
あたしは話に入れんくなって。ちょっと寂しかったりもするんやけど。

そうそう。練習中にもそんなことがあった。
グランドの横に走ってきたバイクが止まって。
それがそうるの憧れてる大型のヤツやったみたいで。
「あーハヤブサ!ハヤブサ!」って。まひろに嬉しそうに言ってた。
ハヤブサなんてあたしには何のことかさっぱり分からんかったんやけど。
どうやらそのバイクの名前みたいで。まひろもうなずいて笑ってた。
そんな2人だけの分かり合ってる空気にちょっと嫉妬して。あたしは割り込む。

「えー。あれそんなにかっちょよくないやん。」って言ったら。
信じられんって顔をして「何を言うか!めちゃめちゃかっこええがな!」ってそうるは言った。
あげく「まぁスクーター乗りには分からんよなー。」なんてまひろに声かけたりして。
「・・・今どきスクーターとか言うか?」って。まひろを苦笑いさせた。

まひろのことはキライじゃない。むしろ好き。
場合によってはそうる以上に好きになってることもある。(←友達としてやけど。)
でもそんなまひろに対して。いいなーそうるにかまわれて・・・って思うことは多々ある。

もちろんそうるもまひろに対しては。あたしに対するような思いを抱いてるわけじゃない。
どっちかというと2人の関係は。男同士の付き合いみたいなサバサバしたもの。
別に常にベッタリ一緒におるわけでもないし。密に連絡を取り合ってるわけでもない。
多くを語らんくても一緒にいてラクで。なんとなく通じ合えてるような関係。
でもそれが。あたしには最高にうらやましく思えることもある。
そして。まひろになりたいなーとすら思えたりもする。

自分がこの手にどれだけの幸せを掴んでいるのかを簡単に忘れて。
そのありがたみすらも忘れて。すぐにないものねだりになる。
愛されている事実をほったらかして。そうるが愛情を向ける対象に嫉妬する。
あたしにはそんなこと言わんくせに。あたしにはそんなふうに優しくせんくせに。
そう思っては悔しくなって。うまく笑えんくなったり。うまく話せんくなったりする。
情けないけど。これが今のあたしのありのままの姿やと思う。


ねぇそうる。頭ではちゃんと分かってるのにね。
何もかもの分野で。あんたを独り占めすることは出来んのやってこと。
バイクとか車とか。あんたの1番好きな分野の話。
あたしとするよりも。まひろとする方が話が弾むのは当然。
だってあたしはバイクのことはあんまり知らんし。車だって詳しくない。
だからあんたがあたしよりまひろに話しかけるのも当たり前。

でも。あんたの好きなことやからあたしだって話したいんよ。
もっと知りたいと思うし。教えてほしいとも思うんよ。
だってバイクとか車とかの話をしてるあんたは。ほんまに子どもみたいで。
楽しそうで。見てるこっちが嬉しくなるくらいなんやもん。
そーゆう姿を。もっとあたしにも見せてほしいって思うんやもん。

頭で理解してることと。心で感じてることとの間に。
どうにも隙間があって。埋められそうで埋められへん。
あたしはやっぱりどこまで行ってもわがままなんやと思う。
分かったようなことを言っても。やっぱりあんたを独り占めしたいんやと思う。
だって何ひとつとして譲りたくない。あんたに関することなら。
大好きなまひろにさえも。何ひとつとして渡したくない。

ねぇそうる。愛は分け合えるものじゃない気がする。
大好きなケーキみたいに。切り分けて一緒に食べることは出来んのやと思う。
まるごとそのまま自分だけのものにしたい。全部食べてしまいたい。
てっぺんに乗ってるいちごひとつでさえ。誰にもあげたくない。

なんでやろう。なんでまたこんなに欲張りになってるんやろう。
ちゃんと愛してもらったのに。胸いっぱいになったはずやのに。
またおなかがすいてもたんやろうか。だから余裕もなくなってるんやろうか。

いちごひとつぐらい。笑って誰かにあげられるような人になりたいのに。
いちごひとつぐらい失くしても。何ひとつ変わらんって思える人になりたいのに。





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