本日。あたしの最愛の人そうるは。朝からすこぶる機嫌がよかった。 練習前に。グランドであたしと2人きりになったときに。 めずらしく鼻歌なんか歌ったりしてた。 「朝からえらいご機嫌っすねぇ。」って言ってみたら。 「いやいや。普通でっせ。」なんて言って笑ってた。
何が普通やねん。普通であんたが鼻歌なんか歌うかい(笑)。
そうると出会って3年。あたしにはだいたい分かる。 こいつがこんなに上機嫌なときは。何が絡んでるかってこと。 もっとも。3年とか付き合ってるあたしじゃなくても。 この日記を読んでくれてる人にはすぐ分かるんかな(苦笑)。
えー。では発表させていただきます☆(←おおげさ。) そうるは。本日をもって晴れて免停期間終了なのね(笑)。 これでまた。心置きなくバイクに乗れる生活が帰ってくるってわけ。
この前。期間短縮の講習に行ってきて。 90日免停のところが。めでたく半分の45日で済んだらしい。 まぁ一ヵ月半にしても。あの無類のバイク好きにとっては相当長かったみたいで。 練習とかにも電車で来なあかんから。行き帰りは文句言いまくりやった。 「交通費がむかつくー。」「遠回りすぎて腹立つー。」「あーありえへん。」 あまりにも言い続けられると。自業自得やろーとか思って呆れたけど。 でもまぁあれだけ好きなものを我慢せなあかん状況は辛かったと思う。 これに懲りて。今後はしっかり安全運転してくれることを祈るわ(苦笑)。
ご機嫌そうるは。来週から始まる合宿にもバイクで行く気満々やった。 最近バイクを買ったまひろと一緒に。合宿先の下見に行く約束とかしてたし。 ほんま。水を得た魚ってのはきっとこーゆうことを言うのねって感じ(苦笑)。
でもあたしは。ちょっとだけおもしろくなかった。 今さら嫉妬とかもどうかと思うけど。だってまひろばっかりなんやもん。 そりゃ一緒に走りたいって前から言ってたし。気持ちは分かるけど。 なんやねん。なんやねん。あたしだって乗りたいっちゅーねん。 あんたのバイクやけど。後ろの席はあたしの特等席やと思ってるのに。
そんなあたしの気持ち。練習後のそうるはさすがに見えてなかったみたい。 ひたすら嬉しそうに。まひろとバイクトークに花を咲かせてた。 所詮どうやっても。バイクには勝てんってことね(涙)。
でも練習が終わって家に帰ってから。ちょっと幸せなことがあったんやけど。
家でシャワーを浴びてたら。そうるからメールが入ってた。 「無事免許返してもらってきたー。てことで夕方ぐらいに家行っていい?」 あたしは携帯を開いてメールを見て。思わず「・・・は?」って言ってた。
免許返してもらったのは分かる。うん。よかったよかった。 でも。なんでそれがあたしの家に来るってこととつながるわけ? そうるのメールは。言いたいことだけ短く書いてくるから。 あまりにも簡潔すぎて。文の意味がつながってへんことも多々ある。 そのたびに。あたしは行間を読まなあかんわけやけども(苦笑)。
えーっと。なにかね。「免停期間終了おめでとう」のお祝いするつもりとか。 それとも。返ってきた免許証をあたしに見せびらかしたいとか。(←なんでやねん。)
考えてはみるものの。さっぱり分からんくてあたしはそうるにメールする。 「おー。よかったやん。家来るのはええけど・・・めんどくないん?」 そうるの家から。電車とバスを乗り継いであたしの家に来るのはけっこう大変。 バイクやったら20分ぐらいで着ける距離やねんけど。バイクなしやと時間もかかる。 「なんで来るん?」とはさすがに聞けんかったから。こうやって聞いてみた。
その後のそうるの返事を読んで。あたしはすべて納得。 「大学までバイク取りに行きたいから寄ろっかなーと思って。」
「・・・なるほどね(苦笑)。ええよ。んじゃ待ってるわ。」 あたしはそうやって返事して。ちょっと苦笑い。 そーゆうことね。免許手に入れたら。おあずけも限界ってことね。 1日ぐらい待てばええのに。夜でもなんでも。とにかく乗りたいってことね。 ほんまにそうるは。バイクのことしか考えてへんのやから。
でも。そう思った後でちょっと考え直した。 だって。バイクだけ取りに行こうと思えば。バスで大学に直接行けばいい話。 わざわざあたしの家まで回らんくても。駅から出てる直通のバスに乗る方が早い。 それを。あたしの家に寄って行くってことは。あたしを連れて行くってことは。 あたしをバイクに乗せることを。ちゃんと頭に入れてくれてるってことで。
そのことに気づいて。(てゆーか気づくの遅いんやけど。) なんか。やっぱりそうるはそうるやなぁって思った。 あたしは。あたしが思ってる以上にそうるに思われてるんちゃうかなって。 言葉とかで示してもらえんくても。気にかけてもらえてるんちゃうかなって。
そう思ったら。胸の奥の方がじんわり熱くなって。また泣きそうになった。 昼間まひろと楽しそうに話すそうるを見て。おもしろくなかったりした自分を。 あーまだまだちっちゃいなーって思って。精進せなーって思った。
そうるがあたしの家に来たのは6時過ぎで。大学に着いたのは6時半ぐらい。 あたりはいい感じに暗くなってきて。西の空は夕焼けでオレンジ色になってた。 そうるの手にかかれば。そーゆうのさえも計算ずくってふうに思えたりもして。 なんか。こいつはまたあたしを泣かせるつもりやなって思えたりもして。
なんやねん。ほんまずるいやつや。ちくちょうめ。泣いてなんかやらんからな。 そう思いつつ。そうるの講義棟の駐輪場に行って。久しぶりにバイクと対面したら。 それだけでいろいろ勝手に込み上げてきて。軽く涙目になるあたし。
タオルで軽く車体を拭いて。そうるはあたしにメットを渡す。 そのときに。ちょっと潤んでるあたしの目に気づいて。困ったように笑う。 「なんであんたが泣くねん。」そう言って。あたしの頭をこづく。 「泣いてへんわ。」負けず嫌いなあたしは。そう言ってそうるの背中を叩く。
そうるは大学構内でもたまにバイクに乗ってたから。乗るのは久しぶりじゃない。 でも。公道に出るのは相当久しぶり。スピードを出すのは久しぶり。 そうるの嬉しさは。エンジンを噴かす感じからもしっかり伝わってきた。 「飛ばしたらあかんで。安全運転やで。」おせっかいと思いつつもあたしは言った。 「はい。それはもう当然です。」そうるは。ちょっと苦笑いで言った。
あたしが後ろに乗ってるときはそうるが絶対に飛ばさんことは知ってる。 むしろ。2度の免停で相当イタイ思いをしたから。 あたしがおるおらんに関わらず。前みたいには飛ばさんって信じてる。 それでもつい言ってまう。・・・子どもを心配する母親の心境かも(苦笑)。
そうるが向かった先は。あたしが好きな場所。 そうるがそこを選ぶことも。あたしはなんとなく分かってた。 夜景がキレイで大好きなあの高速道路は。夕焼けもキレイに見える。 そうるは。あたしを後ろに乗せると。何も言わずにそこに向かった。
「久しぶりやー。この感覚。やっぱいいわー。」 「やなー。もう寒くもないしバイクには最高の季節やなー。」 「そうそう。それにやっぱ構内と公道は全然ちゃうわー。」 「あたしは構内も好きやで。メット取れるから風が気持ちいいやん。」 「あーそれはあるかも。でも運転する方としてはやっぱ公道がいい。公道最高。」 「・・・はいはい(苦笑)。」
ご機嫌なそうるは。走りながら大声であたしに話しかけてきた。 あたりの騒音とかもあるから。それはもう叫ぶぐらいのいきおいで話しかけてた。 あたしは。久しぶりの特等席を満喫しながら。大好きな背中を抱き締めた。 ワクワクした少年みたいな心が。伝わってくるその背中を思いっきり抱き締めた。
ねぇそうる。あんたのバイクの後ろは。やっぱりあたしには愛すべき場所やったわ。 久しぶりにあんたと走ってみたけど。幸せな感覚は前と全然変わらんかったもん。 色あせるかとも思ったけど。色あせるどころか。ますます愛しい空間になってたし。
体に伝わってくるのは。エンジンの振動。そしてあんたの幸せな鼓動。 そーゆうひとつひとつが。あたしの中の眠ってた感覚を目覚めさせてくれた感じで。 マフラーから出てくる煙さえも。懐かしくて嬉しかったくらいやった。 キラキラしてるあんたの瞳に。相変わらずやられっぱなしやった。
なんでやろう。そうる。あんたが嬉しそうな顔をしてると。 あたしは。自分のこと以上に嬉しくてにやけてくるんよね。 あんたが嬉しい気持ちでおるんやなぁって思うとね。それだけで嬉しいねん。 誰かの笑顔とか嬉しい気持ちとかで。こんなにも自分も幸せになれる。 それってさ。単純やけどすごいことやと思うねんやん。
あんたと一緒におると。あたしはそーゆう気持ちをいっぱい感じられる。 忘れかけてた幸せの意味を。ちゃんと見つけることが出来る。 そして。やっぱりあたしにはあんたが必要なんやなって気づかされる。 悔しくて。照れくさいけど。もうしょーがない(苦笑)。
それから。ありがとうね。そうる。久しぶりの愛車との走りにあたしも混ぜてくれて。 そーゆうさりげない優しさ。あんたにはほんまに悔しいくらい似合うわ(苦笑)。 |