今日は。朝からスッキリせん天気やった。 これはどう考えても途中から雨降るやろうなぁと思いながら。 それでも次の日は練習があってサークルに行けんかったあたしは。 今日はちゃんと行っとこうって思って。原チャに乗って行った。
あたしが着く頃には。もうみんなも集まってきてて。 しばらくして。開始ギリギリになってそうるもやってきた。 雨はもうポツポツ降り始めてて。グランドに跡を残してた。 「これは最後まではやれんやろうなぁ。」ってそうるも言ったりしてた。 赤いジャージを履いて。寒いからって耳当てをしてるそうるは。 ひとりでのんびりストレッチなんかしてて。いつものそうるやった。
サークルを続けようと思うってことは。日曜に掲示板に書いておいた。 みんなからのそれなりのレスもあったし。そうるも読んでると思う。 でも。そうるはやっぱり何も言ってこんくて。それはまぁいつものことなんやけど。 あたしは。ちょっとだけやりにくいなぁって思ったりしてた。
いっそのこと。あっさりと言ってくれればええのに。 「決めたんや。そっか。」とか。「がんばりや。」とか。 何でもいいのに。一言くれるだけであたしは安心できるのに。 無言な背中を見てると。何を思ってるんか分からんかったりもするのに。 そーゆう言葉足らずなそうるは。あたしにはちょっと不満なとこでもある。
1時間ほど練習してたら。雨脚が強くなってきて。 もうこれ以上は無理やってことで。練習は中断になった。 みんなバラバラに解散していく中で。そうるは最後まで残ってた。 あたしは。別に残ろうと思ってたわけじゃなかったけど。気づけば2人になってた。
「あー。もうドロドロ。最悪。」そうるはジャージの泥を払いながら言って。 でっかいくしゃみを2回連続でやらかして。ブルっと大きく震えた。 「さみー。あかん。風邪ひきそう。」って言って。両手に息をかけてた。
あたしは思いついて。そうるにちょっと提案してみる。 「なぁなぁ。じゃあ今からうち来る?」って。 今日のグランドからあたしの家までは原チャで5分。 ほとんど交通量のない裏道もあるし。そこなら二人乗りしてもええかなぁって。
だって。そうるが風邪ひいちゃまずいやん。そうるの健康最優先。 そのためには違反もやらかしちゃいます。それが理由。
・・・あぁ警察さん。ごめんなさい。見逃してください(涙)。
「人には散々スピード違反すんなとか言うのに(笑)。」なんて。 あたしの予想外の提案を聞いて。そうるも苦笑いやったけど。 さすがに寒さ限界やったらしくて。すぐに原チャの後ろに乗ってきた。
いつもはそうるの背中を抱き締めるあたしが。そうるを後ろに乗せて。 背中にそうるのあったかさを感じながら走るのは。なんか不思議な気分やった。 あぁ。そうるはいつも背中にこんな感覚を感じながら走ってるんや。 そんなことを思って。体は冷えて寒かったけど。心はじんわり幸せになったりした。
家に着いて。あたしは一人でバタバタと走り回る。 そうるにタオルを渡して。お風呂にお湯を張って。やかんを火にかけて。 それでも横でガタガタ震えてるそうるに。洗面器にお湯を張って渡して。 「手足だけでもあっためとき。」って言って。半ば強引につけさせる(笑)。
そうるは。あたしに言われるままにしながら。 「あんたってほんま尽くすタイプやな。」って。ぼそっと言う。 自分の体を拭くのを後回しにして。濡れたままで走り回るあたしは。 そうるから見れば。ちょっとおかしかったんかもしれん。
しかし。尽くすタイプとか。なんかくすぐったい言葉やし。 そんなことをあっさり言うとか。しかも尽くされてんのは自分やのにさ。 どこまでもそうるはあたしに愛されてる自信があるってことか。ちくしょうめ。
「うっさい。素直に尽くされて幸せやと思っとき。」って。 悔しいから強気で言って。あたしはそうるに熱いコーヒーを渡して。 それからようやく。濡れた自分の体を拭いた。
しばらくして。お風呂にお湯が張れた合図が「ピピピ」って鳴る。 「先入ってええでー。」って。あたしは普通に言ったんやけど。 「あかん。あんたも風邪ひく。一緒に入ろ。」って。今度はそうるがあたしを気遣う。
えぇー。大丈夫かな。手とか足とかジョリジョリしてへんかな。(←おい。) てゆーか。なんか久しぶりで。あほみたいにドキドキするんやけど。 変なの。なんでやろう。こんなの今さらなはずやのに。
そんなふうに思いながら。まぁいっかって感じで。服を脱いでお風呂に入る。
ふたり入ると。ワンルームマンションのお風呂なんてもうギリギリ。 それでも。くっつけるこの空間は。かなり幸せやったりする。 あったかい湯気の中で。ミルク色のお湯の中で。一緒にいると。 まさに裸の付き合いって感じで。何でも言えそうな気持ちになる。
サークルのこと。続けようって決めたこと。 あたしは。さりげなく切り出すことが出来た。 そうるは。ふんふんって言いながら話を聞いてくれて。 「今回は何も相談してこーへんなって思っててん。」って言った。
あたしが悩んでるふうなのは。そうるもなんとなく分かってたみたいで。 それやのに何も言ってこーへんあたしが。ちょっと意外やったみたいで。 おやおや。がんばってるんかなーって思ってたらしい。 いつものあたしなら。しんどくなるとすぐそうるに甘えがちやから。
「まぁもともとうちが口出しすることちゃうけど。」って。やっぱりそうるは言った。 「あんたが決めたんやったらそれでええやん。」って。あっさりと言った。 干渉しすぎへんそうるらしい言葉で。そっけない感じもしたけど。 それでもあたしを気にかけてくれてたってことが分かって。素直に嬉しかった。 そうるはそうるなりの優しさで。あたしを見てくれてたんやから。 言葉足らずやとか不満に感じたりして。ごめんちゃいって思った。
ねぇそうる。こんなふうにお風呂で語るのって。悪くないよね。 あったかいお湯につかったら気持ちもくつろぐし。ほんわかするし。 そんな中で。あんたの優しさなんかに気づかされたら。 内側からもあったかくなってきて。のぼせそうになりもするけど。
肩と肩が触れ合うだけで。あたしは十分に満たされるから。 ちっちゃい湯船にも。感謝したくなる感じやったりして。 あんたのピンク色の頬とかを見るだけで。あたしはキスしたくなるから。 今日降った冷たい雨にさえも。ありがとうって思ってみたりして。
あぁ。ほんまに。つくづく幸せ体質。あたしって(苦笑)。
それにしても。また前みたいに触れられたりするかなーとか思って。 お肌がツルツルか確認したりしてたあたしがあほみたい(照)。 自意識過剰かと思って。かーなり赤面しそうやったわ。 あんたは。そんな素振りなんかさっぱり見せんかったし。
あぁほんまに。あたしばっかりドキドキさせられて。悔しいったらありゃしない。
やっぱり長くなってもたんで。続きはまた明日☆ |