***☆For My Dearest☆***



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男でも女でも関係ない。1人の人間として。
そうるはあたしにとって。かけがえのない最愛の人。

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2003年01月26日(日)抱き締め足りない。

日曜日。あたしはきっと。世界で1番幸せやった(苦笑)。

何を甘いこと言ってるんやって。厳しくつっこまれたとしても。
いや、実際あたし以上に幸せな人もおったかもしれんけど。
あたしがあたしの中で世界で1番幸せって思うんやから。
それがあたしにとっての真実。それでいい。


朝起きたときから。あたしはどうにもテンションがおかしかった。
久しぶりにそうるに会えることで。嬉しくてしょーがないのに。
なんとなく。最近のドロドロした求める気持ちを見抜かれる気がしてた。
やっばい。どんな顔をしてそうるに会ったらええんやろう。
てゆーか。泣いちまったらどうしよう。それこそ悔しすぎる。
そんなことを考えながら。あたしはそうるのことを待ってた。

昼過ぎに。そうるからワンコールがあって。
あたしは部屋を出て。駐輪場へ降りていった。
駆け出そうかと思って。でもそれはちょっと悔しいと思った。
そして歩こうかと思ったけど。体が我慢できんって言ってた。
で。結局あたしは。ダッシュでそうるのところに向かった。

そうるは。メットを外して。いつもみたいにバイクに座ってて。
走り寄るあたしを見つけて。「おっすー。」って言った。
やばいことに。それはあたしの大好きなそうるやった。
優しい感じじゃないし。ちっともキラキラしてへんくせに。
あたしには異様に眩しすぎる。あのにやっとした笑顔やった。

悔しいけど。また射抜かれたと思った(苦笑)。

抱きつきたい感情を。抑えるべきかと思ったけど。
そんなのは一瞬で。あたしはそうるに近づいて。体を寄せた。
そうるの匂いがして。あたしはそれを胸いっぱいに吸い込んだ。
久しぶりにそこに感じる愛しい人の存在は。あたしを泣かせた。

「なーんやねん。」って。そうるはまた笑ったけど。
「・・・うっさい。」って言って。あたしは離れてやらんかった。
そうるも。それ以上は何も言わんくて。あたしのしたいようにさせてくれた。
時々思い出したように。頭とか肩とか背中とかをポンポンって叩いてくれて。
その手がまたあたしをじんわりさせて。鼻の奥がツンとした。


どれぐらい経ったか。あたしもどうにか落ち着いて。
体を離したときに。そうるはようやく口を開いた。
「今日どこ行くー?」って。あたしに聞いてきた。

正直な話。あたしはどこにも行けんくてよかった。
あたしの部屋で。1日ゴロゴロしてるだけで十分よかった。
むしろ。街中とかでいろんな刺激に気持ちをごまかされることなく。
何もないところで。ただそうると一緒にいられる幸せを感じたかった。

でもでも。そうるは今日はどうしても出かけたかったらしく。
「家でゴロゴロしよっかー。」って提案を。あっさりと却下した。
「なんでーな。ええやんかー。」って。あたしがしつこく言ったら。
「・・・コレ乗り修めやで。ええんか?」って。バイクを指して言った。


うお。うおうお。そういや忘れてたけど。
そうるの免停って。明日からじゃなかったっけ?
てことは。いよいよしばらく。バイクの後ろには乗れんってことか?
ぎゃー。家でゆっくりしてる場合じゃないやん!(涙)

「あかんやん!走ろうや!」って。あたしはすぐに言った。
「・・・なんやねん。単純やなぁ。」って。そうるは苦笑いやったけど。
あたしにメットを渡してくれて。「早く乗りー。」って言ってくれた。
大急ぎでそれをかぶると。あたしはそうるの後ろにまたがった。


体に伝わるバイクの振動が。あたしの中の何かを目覚めさせる。
心地いいエンジン音が。あたしの中のモヤモヤを消し飛ばす。
体が覚えてる。この快感。この興奮。あぁやっぱりあたしココが好き。
抱き締める愛しい人の背中は。いつもと変わらないあったかさで。
でもそれは久しぶりに感じるもので。余計に愛しくてたまらんかった。

あぁ。こんなにも愛しいあたしの居場所を。
しばらく失うことになるとか。ほんまにありえへん。
もう文句言ってもしょーがないし。そうるも言われたくないやろうし。
ブーブーは言わんけど。残念やなぁって思わずにはおられへん。
あたしは寂しくなって。いつもよりぎゅっとそうるにしがみついてた。 


けっこう走って。信号で止まったときに。
そうるは。腰に絡ませたあたしの手の上に自分の手を重ねた。
なんとなくその動きが優しくて。あたしはドキドキした。
でもそうるは。予想もせんかったことを言いやがった。

「あのさー。・・・あばら折れそう(苦笑)。」

「えぇ?!」びっくりして反射的に手を離す。
「うそ?!ごめん!!」って言ったあたしは。思いっきり赤面してたと思う。
そんなに強く抱き締めてたつもりないのに。うわ。恥ずかしすぎる。
恥ずかしいとゆーか。かっちょ悪い(涙)。

でも久しぶりなんやもん。どんなに強く抱き締めたって。
そんなんあたしには全然足りんのやもん。
死にやせん。あばらの1本や2本ぐらい折っとけぃ。
そんなふうにちょっと思ったりもしたけど(苦笑)。
でも指摘されたのは。かなり恥ずかしかった。

そうるは。そんなあたしを肩越しにチラっと見て。例によってまた苦笑い。
あーあ。もうええし。あほやとでもなんとでも思ってちょーだい。
そう思って。あたしはそうるの黒いダウンジャケットをちょっとだけ握った。
今さらやのに照れてもて。思いっきりはくっつけんくなってた。
そしたらそうるは。あたしの両腕をぐいって引っ張って。自分の腰に回させた。
「ええからしっかりくっついときー。」って言って。そのまま走り出した。

その後で。あたしがそうるの後ろで涙したことは言うまでもなく(苦笑)。


ねぇそうる。なんであんたはそうやって。ツボを心得てるんやろう。
普段のあんたは。むかつくところだっていっぱいあるのに。
そうやってポイント押さえてかっちょいいことやるもんやから。
あたしは簡単に射抜かれて。ちっこいハートが穴だらけになってるんやで。

しかもそーゆうのを。全く狙ってへんってのがまた悔しいし。
しかもそんな狙ってへんあんたの態度とかに。
ど真ん中を射抜かれてるあたしもどうなんって感じやし(涙)。

でもでも。とりあえずそんなことはどうでもよくて。
あたしが今日何が1番嬉しかったか。
それはね。そうる。あんたが今日あたしを後ろに乗せてくれたこと。
てゆーか。今日あたしと一緒に走ろうと思ってくれたこと。

しばらく乗れんのなら。乗り修めとして自分ひとりで走りたいかもしれん。
2人乗りよりも。1人で走る方がラクやし。気分的にもええかもしれんし。
でもでも。あんたはあたしと一緒に。乗り修めをしようって思ってくれたんよね。
バイクが大好きなんはあたしも一緒やってこと。思ってくれたんよね。
そーゆう優しさが。めちゃめちゃ嬉しかったんよ。

大好きなバイクと。あたしと。一緒に過ごしてくれる。
それって。あたしもバイクと同じくらい。
あんたにとって大事ってことやと思ってええんかな。そうる。

「思い上がんなー。」って。でこピンされそうな気がする。
そしてそのでこピンさえ。想像するだけで。
あたしには愛しかったりするからもう大変(苦笑)。





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ちょーっと長くなりすぎなんで(焦)。続きはまた明日。





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