久しぶりに。そうるの夢を見た。 夢で会いたいと望んでも。なかなか出てきてくれんそうる。 でも昨日見た夢に。そうるが出てきてくれた。
そこはどこやったんやろう。狭くて小さな部屋やった。 その部屋の外には。人がいっぱいいて。騒いでた。 そうるは。なんてゆーか。色っぽくて。熱っぽくて。 どこか欲情したような濡れた目で。あたしを見てた。 そんな目で見つめられて。鼓動が音を立てて速くなって。 我慢できなくなって。あたしはそうるに抱きついてしまった。
そうるの首に腕を回して。しっかりと抱きついたあたしを。 そうるは片手で抱きながら。もう片方の手でドアを後ろ手に閉めた。 そうやってうるさい外界を遮断してから。あたしをきつく抱き締めてくれた。 愛しい人の匂いに包まれて。満たされて。満たされて。 不意にその人の顔が見たくなって。あたしは埋めた顔をゆっくりと上げる。 そうるは。あたしと目が合うと。ちょっと困ったように。 鼻から長く息を吐いて。口元だけで笑う。 それは。あたしが大好きなそうるのしぐさのひとつで。 また心が締め付けられて。あたしは。泣きそうになる。
目覚めて。すべてが夢だと分かって。言いようのない寂しさに襲われる。 でも思い出す。そう。夢のきっかけになるような出来事が。現実にあったなって。 内容はちょっと違うけど。似たような状況が確かにあったなって。 それは。昨日書いた2年前の学祭の後のこと。そう飲み会の席のこと。 そうるがあたしを。何度も何度も抱き締めてくれたこと。
2年前。学祭の後で。飲み会があった。 3日間散々働きまくって。体はもうヘロヘロやった。 当時は2時間近くかけて自宅から通ってたあたしは。 睡眠時間とかも人よりは短くて。3日連続5時起きとかやったし。
でも疲れてるって言ったところで。飲まないで済むかと言われたら。それは無理。 飲むのは好きやけど。これが体育会系サークルのツライとこでもある。 あたしたちの学年は得に。飲める人が多かったから先輩にもかわいがられてて。 「お疲れー。まぁ飲め飲めー。」みたいな感じで。散々飲まされた。 あたしもお酒は強い方。そこそこまでは大丈夫・・・なはずやった。 でも疲れてる体には。予想以上にアルコールは回ってきて。 情けないけど。だんだんフラフラになってきてた。
ちなみに。そうるの酒の強さはハンパじゃなくて。 強すぎ集団で。ビール瓶の1本飲みとかやってた(苦笑)。 (注→よいコは絶対にマネしないでください。) そんなそうるを遠目に見ながら。あたしの「かまってほしい病」が始まった。
飲み会の席で。酔ったあたしがそうるを求めるのは。けっこう周知のことで。 「あんたほんまにあのコのこと好きやなー。」とか。 「待っとき。呼んできたるから。」とか。 同回生だけじゃなくて。先輩にまで言われる始末やった。 で、その日も。そうるの名前を呼び続けて。 「会いたいー。会いたいー。」とかタチ悪くあたしは言ってたらしい。
しばらくして。そうるはあたしのところにきて。 「はいはい。ごめんや。」とか言って。あたしを抱え上げて。 半分引きずるような形で。トイレに連れて行こうとした。 「吐かへんし。大丈夫やし。」って。抵抗するあたしを。 「嘘つけ。もうフラフラやんか。」って。叱りつけて黙らせる。
変な話やけど。あたしは吐くのがめちゃめちゃ苦手やった。(今は普通。) 酔っても簡単に吐いてスッキリできる人とかよくいるけど。 あたしは吐くと窒息しそうになって。ほんまに苦しいから出来んくて。 「早く吐き。吐いたらラクになるで。」って。どんなにそうるが言ってくれても。 「無理ー。吐いたら死ぬー。」とか言いまくって。絶対吐かんかった。 (・・・あぁ。ほんまどんだけタチ悪いねんって感じやん(涙)。)
トイレの中で。そうるはあたしの背中をさすり続けてくれた。 その手は優しくて。守られてる気がして。愛しくてたまらんくなって。 酔いに任せて。あたしはそうるに抱きついた。 「ちょー。まじで大丈夫か?」って。そうるはあたしを抱き締めて。 背中をトントンって叩いてくれた。安定したリズムに。あたしは癒された。 「あ。でも吐くときは言ってや。肩に吐くとかやめてや。」って。 ちょっと焦ってるそうるが。本気で愛しくて。泣きそうになって。 酔っててしんどくて。甘えたい気持ちが強くなってたんやろうか。 あぁ。もうこのままずっと。この腕に抱き締められていたいと。 叶いもしない願いを。本気で望みそうになってた。
ねぇそうる。思い出すと笑えてくるやんね。 だって飲み屋のトイレやで。全然ロマンチックじゃないし(苦笑)。 でもな。あたしには不思議なくらい。甘い甘い記憶やねん。 飲み会であんたに介抱されたことは数知れずやん。 だからあたしには。トイレでの幸せな記憶がけっこうあるんよね(苦笑)。
うん。場所はあんまり関係ないねん。そうる。 あんたと一緒にいられたら。そこがトイレでも全然かまわへん。 そこであんたが。あたしにかけてくれた言葉とか。 そこであんたが。抱き締めてくれたときに感じたぬくもりとか。 そういうのが。ひとつひとつあたしには宝物やねん。 そこがどこでも。そうトイレでも。あたしには失くせない幸せな記憶やねん。
そうる。今日は学祭打ち上げで。飲み会があるね。 確信犯で。久しぶりにあんたに抱きついてみようかな。
あ。でも願わくば。今夜もあんたに抱き締められる夢が見たいかも。
*追加* 思ったこと。どうでもええことやけど。 今日の日記。ちょっとトイレトイレ言い過ぎやし(笑)。 くさい2人組やと思われるかしら。うーむ。 |