***☆For My Dearest☆***



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男でも女でも関係ない。1人の人間として。
そうるはあたしにとって。かけがえのない最愛の人。

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2002年10月09日(水)どうしようもない憧れ。

心を殺してしまおう。
もう何も言わなくてすむように。
そうるを困らせたり苦しめたりする言葉を。
もう言ってしまうことがないように。


今日もナイターで。あたしはやっぱりそうるに会えるのが楽しみだった。
試合前ってこともあって。気合い入りまくってるそうるは。
やっぱりどうにもかっちょよくて。あたしはやっぱり幸せだった。

試合のことは考えないようにしてた。
オーダーがどうだとか。そんなことは忘れようと思ってた。
でも。少しずつ頭をよぎって。あたしの中に邪念が生まれてた。

ミスできない。認めてもらえなきゃスタメンになれない。
認められたい。必要とされたい。そうるに。
あたしは途中からそんなことばっかり考えてしまって。
ちっとも思い切ったことが出来ず。びくびくしながらプレーしてた。

そうるの視線を感じた。そうるがあたしを見てるのが分かった。
見守られている幸福感。そして。見定められている緊張感。
がんばれって言ってくれたそうるの気持ちに応えたかった。
あたしを見捨てないでいてくれたそうるに。がんばってるあたしを見せたかった。
あたしは。余計なことを考えすぎて。冷静さを失ってた。
決めなきゃと思いすぎてミスをした。ミスったことを引きずって。またミスをした。
どんどん自分からはまりこんでいって。ついには抜け出せなくなった。
がっかりしてるそうるの気持ちが。伝わってくるような気がした。

そして。練習後にスタメン発表があった。
嫌な予感がしてた。もしかしたら・・・と望んだ自分を笑いながら発表を待った。
あたしは。やっぱりスタメンから外されてた。

どんなにがんばってても。その時その時の自分には100%でも。
望んだ結果が得られなかったら。その時のことを悔やんでしまう。
もっとやれたんじゃないか。もっとがんばれたんじゃないか。
そう思っては。唇を噛む。自分を責める。悔しい。

そうるの気持ちを考えなきゃいけない。
いろんなことを考えたんだ。そうるは。
あたしの相談も。涙も。苦しみも。そうるはきっと忘れてない。
でも。そういうのだけにほだされてたら。チームは機能しない。
だからそうるは冷静な目で判断した。キャプテンとして厳しい目で。
分かってる。頭では。分かりすぎるほどに分かってる。
でも。気持ちがついていかない。悲しい。

そうるの無言の目は。あたしを責めてるわけじゃない。
キレイすぎるその目に。黙って見られるとあたしは。
どうしても何か思われて責められてるような気がしてしまうけど。
そんなことはない。そこはそうるを信じなきゃいけない。
被害妄想なんて捨てるべき。悲劇のヒロインなんて気取ったらあかん。。
甘えるな。腐るな。しっかりせなあかん。もっとがんばらなあかん。

そうやって自分を戒めて。泣きたいのも愚痴りたいのも必死で堪えて。
あたしはただひたすらに。テンションを上げて笑ってた。
自分勝手な涙や愚痴で。もうそうるを困らせたくなかった。
そんなものを見せて。もうそうるに嫌われたくなかった。
これ以上情けない姿ばっかり見せたくなかった。だから我慢した。

そうるは。やっぱり何も言ってこなかった。

甘い言葉を期待してるわけじゃない。あたしはここでも何度もそう言ってきた。
そうるの優しさを。甘いだけじゃない本当の意味での優しさを。
あたしはちゃんと分かってるはず。でもそれなら。
どうしてこんなにも。苦しい気持ちになるんやろう。
どうしてこんなにも。涙が止まらないんやろう。

あたしは。そうるにどうしてほしいんやろう。何を望んでるやろう。
甘い言葉はいらない。でも。分かってほしいと望んでしまう。
心と心のつながり。そういうのやろうか。あたしが欲しいのは。

欲しい。欲しいよ。心と心のつながり。でも。・・・違う。
もっと欲張るなら。あたしが本当にほしいのは。
きっとそうるみたいな才能。そういうのを手に入れて。
そうるにちゃんと必要とされるような自分になりたいんやと思う。
(これはサークルにおいての意味で。)


ねぇそうる。あたしは。時々あんたの才能に嫉妬する。
その広い視野とか。安定したプレーとか。そういうのすべてに。
どうしようもないくらいに憧れて。そして嫉妬する。
あたしあんたになりたかった。あんたみたいに。
自信に溢れてて。人を魅せられるプレーが出来るようでありたかった。
あんたが大好きだけど。あんたを見てると。
あたしはまだまだへなちょこな自分を思い知って。どうしようもなく痛い。

あたしは思う。きっと男と女だったら。
こんなにも相手の才能に嫉妬なんてしないんじゃないかと。
こんなにも相手に憧れて。相手みたいになりたいなんて思わないじゃないかと。
同性を好きになった苦しみは。こういうところにも潜んでる。

でもあたしはきっと最初から。そうる。あんたに憧れて。
あんたを好きになったんやと思ってる。
あんたをすごいって認めて。あんたに近づきたくて。
そういうところから始まった「好き」やったように思う。
だからこんな思いを抱くことは。最初から分かってたはず。
それが辛いなら。好きになんかならなきゃよかったのに。


・・・あぁ。思考が乱れる。あんたを好きになったことにまで及ぶなんて。
そんなところを揺るがせてどうする。しっかりしろ。あたし。

大丈夫。そうる。あたしもう何も言わない。
あんたを困らせることは絶対に言わない。
「試合前にそんな話は聞きたくなかった。」なんて。もう言わせない。
あんなにも悲しそうな目なんて。もう絶対にさせない。
もうあんたを苦しめない。ごめん。ごめんね。

わがままばっかり言ってあんたに甘えてるような。
弱くて情けないあたしを殺すから。
痛いけど。痛すぎるけど。ちゃんと殺すから。

だから安心して。あんたは試合のことだけ考えて。
あたしはもうあんたの足枷にはならないから。





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