実は今部屋にそうるが来てます。 さっきまで一緒にお酒飲んでたんですが。 そうるが先に眠っちゃいました。 やっぱりバイトで疲れてたんやと思います。 今日も9時間働いたとかで。まったくもう。
ここの存在はそうるには内緒。 だから今書いてるのもちょっとドキドキなんですが。 あたしのそんな気持ちなんか全然知らずに。 スヤスヤ寝息を立ててるそうるなんで。 まいっか。いつも通りに書いちゃおう(笑)。
実はさっき。あたしちょっとそうるに泣かされた。 そうるを思って泣くのはいつものこと。 でも。今日はそうるの言葉に涙が零れた。
それは。悲しい涙じゃなくて。幸せな涙やった。
今日あたしは大学でグループワークやってて。 いろいろでちょっとへこんでた。 今のあたしの頭の中はサークルのことでいっぱいで。 実は勉強のことはほとんど占めてない。 でもまわりのみんなはもう真剣に将来のこととか考えてて。 一緒に課題やっててもバリバリ頭の回転とかよくて。 あたしは。勉強してないもんやから当然分からない。 やってない自分が悪いのに。中途半端にプライドだけは高いから。 いろんなことでイライラしてしょーがなかった。
今日の夜。そうるとバイクで出かけようかって約束してたけど。 雨が降ってて道路が濡れてるし取りやめになった。 でも。そうるはあたしの部屋まで来てくれた。
「ちょー!雨の中危ないやん!」 また突然やってきたそうるに。あたしはちょっと怒る。 会えたのは嬉しいけど。もしものことがあったらどうするんよ。 なんのためにバイクデートやめたんか分からんやん。 そんなふうにプリプリ怒るあたしにそうるは言う。 「だって。あんたに会いたかってんもーん。」 そしてちょっと赤くなったあたしを見て。 してやったりで。またにやっと笑う。
久しぶりに2人だけでお酒を飲んだ。 そうるは大好きなウォッカをロックで。 あたしはそれをジュースで割って。 でもあたしの方が先にいい気分になる。 そうるはほんまにお酒強い。・・・かっちょいい(爆)。
あたしは昼間感じてたいろんなことをそうるに話した。 でもだんだん話すうちに愚痴っぽくなってきて。 そうるは相槌をうちながら聞いてくれてたけど。 あたしはそうるに対して悪いなぁって思えてきて。 なんとなく話せなくなってきた。
「・・・どした?」黙り始めたあたしにそうるが聞く。 「んー。こんなん聞きたくないやんなーと思って。」 あたしはそう言って。言葉を続けた。
あたしよくあんたにいろんなこと愚痴るやん。 ひとりで抱えきれんくなってあんたに甘えてまうやん。 でもそれを聞いてほしいって思うのって、結局あたしのわがままやん。 だって人の愚痴とか、聞いてておもしろいもんじゃないし。 ごめんな。いっつもあんたを頼りすぎなあたしで。
そんなことを言った。 普段からずっと思ってたことやった。 それをちょっとお酒の力を借りて言ってみた。
そうるは黙って聞いてて。それから言ってくれた。
うちはさぁ。あんたの話聞くことしか出来んよ。 そりゃそれは間違ってるーとかさ。思ったこととかは言うけど。 でもいっつも気の利いたことばっかり言えるわけじゃないし。 それでええんなら。何も気にせんと話してくれてええんやで。 今さらあんたの愚痴とかわがままとか。 そんなものを100個や200個聞いたところで。 うちがあんたを大事やと思う気持ちは変わらんって。 そんなん今さら問題にならんのやって。
あたしは。聞いてるうちに涙が零れてた。
ねぇそうる。あたし全然知らんかった。 あんたがそんなふうに思ってくれてたなんて。 あんたはいつもクールで。あんまり言葉をくれへんやん。 優しい言葉なんてそれこそ無縁なくらいやん。 そんなあんたが。あたしに予想もしてなかった言葉をくれた。 泣きたくなるくらいの言葉をくれた。
でもそうやんね。あたしだってよく考えたら一緒。 あんたがどんなに自分勝手なこと言っても。 「むむ。」ってちょっと思うことはあっても。 根本からあんたをキライになんて絶対にならへん。 あんたがあたしに言ってくれたように。 あたしもそのままのあんたが好きやから。 そっか。あたしの気持ちと同じことなんや。
あたしがお酒の力を借りて言ったように。 あんたもちょっと酔ってたから言えたことなんやと思う。 でも。お酒が入ったときこそ。本音が出せるもんやん。 あたしがそうやったように。あんたもきっとそうなんよね。 きっと普段から。そう思ってくれてたんよね。 あたしには。そう思えた。
あぁどうしよう。幸せすぎる。
あたしはあたしのままでええんや。 嫌われたくないとか。迷惑かけないようにとか。 必要以上に気にすることはないんや。 そうるは。ありのままのあたしを好きでいてくれるんやから。
そう思ったら。涙はどんどん零れてきた。 「へへへ。」って笑いながら泣いてたら。 「・・・泣くか笑うかどっちかにし。」って苦笑いして。 そうるはあたしの涙を拭ってくれた。
ノロケになっちゃうかもですが。 あたしの最愛の人は。ほんまに最高の人です。 普段はちょっといじわるだったり冷たかったりするけど。 実はこんなに優しくて暖かい心を持ってて。 あたしをまるごと包んでくれるような人なんです。
そうるがベッドで寝返りをひとつ。 振り返ったそこに最愛の人がいる。 無防備な姿で。安心しきった姿で。 そんな事実がまたあたしを幸せにする。
あたしもそろそろ寝よう。そうると同じぬくもりを感じて。
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