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男でも女でも関係ない。1人の人間として。
そうるはあたしにとって。かけがえのない最愛の人。

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2002年08月13日(火)涙のワケ。

あたしはめちゃめちゃ涙もろい。
自他ともに認める感動しやすい性格のせいで、
涙腺はゆるゆるで簡単に涙が出る。

そうるはあたしとは対称的でめったに泣かない。
どちらかと言えば冷めた性格のそうるは、
人前で泣くことはまずない。

あたしは今までそうるの前で何度も泣いた。
友達のこと。将来のこと。サークルのこと。
あたしはそうるを頼っていろんな話をして、
そのたびに気持ちが高ぶって泣いていた。

そうるはあたしの話を黙って聞いてくれる。
いつだってあたしの気が済むまで聞いてくれる。
そしてそのうち泣き出したあたしを見て、
困ったように少し笑う。
そして黙ってあたしを抱き締めてくれる。
子どもをあやすように背中を叩く。
一定のリズムでポンポンって。
そうるの作り出すリズムが、
あたしの不安をゆっくり溶かしていく。
そしてあたしはまた笑えるようになる。
あたしはそうやってこれまで、
何度も何度もそうるに救われてきた。

あたしがそうるの涙を見たのはこれまでに3回だけ。
1回はあたしとそうるの関係がこじれた時。
1回はそうるがキャプテンを引き継いだ時。

そして1回はそうるがサークル内で孤立した時。

キャプテンってのは仕切っていく立場である以上、
どうしても敵をいっぱい作ってしまう。
そうるはそんな自分のしんどさを内に溜めて、
最悪な形で爆発させてしまったことがあって。
そして結果的に孤立してしまった。
あたしはそんなそうるがほっておけずに、
そうるを呼び出してなかば強引に話を聞いた。
そうでもしないとそうるはまた、
自分の中に溜め込むことが分かっていたから。

そうるは思ってることをポツポツ話してくれた。
あたしは少しずつ意見を挟みながら話を聞いて、
確か最後にこう言ったんだと思う。
「あたしは絶対にあんたの味方やから。」

・・・瞬間的にそうるの顔が歪んだ。
そしてあっと言う間にくしゃくしゃになった。
そうるはあたしにしがみついて泣いた。
何かを吐き出すように泣き続けていた。
あたしはそうるにいつもそうしてもらうように、
しっかりとそうるを抱き締めてあげた。
そしていつの間にかあたしも泣いていた。


ねぇそうる。あたしはこの時思ったんよ。
愛しい人を救うことは、
愛しい人に救われることと同じくらい、
時にはそれ以上に幸せなことやって。
あたしは何があってもあんたのことを守る。
無防備に泣くあんたを抱き締めながら、
あたしはいつだって守られてばっかりいるのに、
なんかおかしいけれどそう思ってん。

あんたは後から照れたように言ってくれたやん。
めったに泣かへん自分があの時泣いてもたのは、
孤立して辛かったからというよりも、
あたしの存在に救われたからやって。
だからあたしも言ったやん。
あたしはあんたを救えているってことに、
嬉しくて泣いてしまったんやって。

救われることも救えることも幸せ。
そしてあたしもあんたも幸せで泣いた。
そんなあたしたちのことを思って、
あたしはまた泣きたくなる。

涙っていっぱいワケを持ってるんやね。





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