あたしはよく明け方に夢を見る。 今日みたいに寝苦しく暑いと特に。 浅い眠りの中でまどろみながら夢を見る。
そうるの夢を見た。 今までもそうるの夢は何度も見ている。 夢の中のそうるは実際よりもかなり強引。 そしてかなり熱っぽい瞳をしている。
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場所は古い洋館。怪しい雰囲気が漂う。 あたしはそうるの姿を探してうろつく。 そして小さな部屋の床で眠るそうるを見つける。 そっと揺り起こすとそうるは目を開ける。 そして潤んだその瞳であたしを見つめる。
あたしは我慢できなくなって唇を重ねる。 そうるはあたしの頭を掻き抱いて、 ねっとりとした甘い甘い口づけをくれる。 あたしはそうるに溶かされる。 体中から力が抜けていく。 あたしはそうるにもたれかかる。 頭の奥が痺れたようになって、 そうるのこと以外何も考えられなくなる。
何度も何度も口づけられる。 「こうしてほしいんやろ?」ってそうるが言う。 あたしは恥ずかしくなって何も言えずに、 そうるの胸に顔を埋める。 そんなあたしの顔を両手で包み込んで、 またそうるは口づけてくれる。
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抱き締められて口づけられるのが1番好き。 そうるはやっぱりあたしとは対称的で、 その後の行為の方が好きみたい。 いわゆる服を脱いでの愛情行為。 いっぱい時間をかけてあたしを愛してくれる。
あたしもキモチいいことはキライじゃない。 だからその後の行為ももちろん好き。 でもそうるほど執着があるわけじゃない。 あたしが未熟なせいもあるけど(涙)。 そうるに開拓されてる途中だけど(爆)。 でもでもやっぱりキスが1番好き。 唇を重ねあう行為が1番幸せ。
ねぇそうる。あたしは知ってるの。 あんたのキスほどあたしを満たすものはないこと。 だからお願い。夢のつづきをちょうだい。 ずっとずっとあたしにキスをちょうだい。 忘れられなかったあの日みたいな。 甘い甘いキスをいっぱいちょうだい。
**追加**
今日はそうるに会えるはずだったのね。 お互い用事があって大学に行くはずだった。 でもそうるは体調を崩したとかで、 約束の時間に現れなかった。 試合後からしんどそうだったそうるが心配で、 電話して声を聞きたいと思ったけど、 寝ているところを起こすのも悪いと思って、 しばらくしてメールをしてみた。 そしたらすぐにそっけない返事がきた。 あんたに関係ないやんって感じで。 あたしはどうしようもなく寂しかった。
でも夜にまたメールした時に、 昨日から実は足を痛めてるって言ったあたしに、 「なんでほったらかすねん。」とか、 「明日休んでもええから病院行け。」とか、 散々あたしを心配してくれた。 なんだか怖いくらいの命令口調も、 全部あたしのことを思ってくれてる証で、 あたしにはそれが分かるから、 余計に優しさが沁みてたまらなかった。
そうるはそんなヤツなんだってこと、 昼間のあたしはすっかり忘れていたんだ。 そっけない態度をとっているふうに思えても 実はちゃんとあたしを思ってくれてることが いっぱいいっぱい伝わってきたから、 あたしは満たされて、どうしようもなく幸せで、 やっぱり泣きたくなってしまった。
そうる。あんたに会いたくてたまらないよ。 あんたの声が聞きたくてたまらないよ。 あんたに触れたくてたまらないよ。
・・・あんたが愛しくてたまらないよ。 |