2004年03月11日(木) |
患者を失望させない対処法 |
― 2004年3月10日発行のメディカル雑誌より ―
【患者を失望させない対処法】 外来診療では、何らかの病変が認められる腰痛よりも、むしろ器質的な原因が認められない腰痛が多い。しかも、病変が存在しても痛みが存在しない場合も多い。
千葉第整形外科非常勤講師(千葉市療育センター整形外科)の高橋弦氏は「現代の医学では痛みの原因を完全に取りきることができていないことが問題だ」と指摘する。
結果として、安易に湿布や消炎鎮痛薬を渡すだけの治療に陥ってしまい、医療機関への失望を招いてしまう。結局、患者は代替医療などによる”慰安治療”に通い詰めることにもなる。
近畿大整形外科教授の浜西千秋氏は、「ほとんどの腰痛患者は、発端となるなんらかのエピソードを持っている。それは姿勢などの整形外科的なものに限らず、夫婦・親子関係の悪化、仕事上のトラブルなどの精神的なものも大きい。医師が、患者の背景からストレスを聞き当てて、『これが腰痛の原因ですね』と説明することで、患者が痛みの理由を理解できれば、それがそのまま治療をなる」と話す。
『日常診療に心身医療を取り入れてみよう』 (この本の著者 芝山 幸久氏のインタビュー記事も載ってました)
―心身医療の診察は、時間がかかって大変だという声もあります。
(芝山) 心療内科を専門にしている私でも一般内科の診察中に心療内科的な問題を抱えた患者が来院したり、逆に心療内科の診察中に、一般内科の急患が来院すると、落ち着いて診られないことがあります。ですが、診療所には、比較的すいている時間帯があるはず。心療内科の患者には「次回はこの時間に」とその時間帯に予約をしてもらえばいい。
大学から、当時内科専門だった芝山医院に移った時、調べてみると患者の4分の1は何らかの心療内科的な問題を持っていました。例えば不眠症に悩んでいる患者でも、睡眠薬だけでなく、抗うつ薬を併せて処方すると良くなることもあります。日常的に心療内科の要素を少し加えることで、助かる患者も少なくないのです。
―――――――――――――――――――― 原因が構造的なもの器質的なものでないから ”慰安医療”を求めて いろいろな治療によって治る人がいるのですよね そして、患者の方も 整形外科医療支持派 vs 代替医療支持派 になるのか(←。←)
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