■ 腰痛日記 ■
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2004年01月25日(日) 医学における分類・整理

::::::::からだの見方:::::::
養老猛司 著

― 医学における分類・整理 ―

医学における自然分類の代表は
系統解剖学である

もっとも、これには
かなりいい加減な部分もある

違った見方が混在するからである

たとえば
運動器系、感覚器系、消化器系
等々の分類は

機能的分類である

しかし
筋、骨、眼、耳、神経
といった分け方なら
器官別の分類である

だから
ふつうは両者を混ぜて使っている

「混ぜて使う」
というのが

実用上の分類の妙味である

食物の味みたいなもので
元来が事実の整理の問題だから

混ぜたって差し支えない

ただ
初学者は気をつけないと錯覚を起こす
分類を「真理」の問題
とみなしやすいからである

異なる体系を混ぜてあるのを
矛盾だと考えてしまう

しかし
わかってやる分には
混ぜていいのである

医学はなにはともあれ事実を集めるので
分類がきわめて重要である

分類の仕方によって
正面にでてくる事実が変わる

考え方が変化するにつれて
分類も変わる

そうした中で生き残る分類は何かといえば
それはやはり「自然」分類である

見方があるようで無い
無いようである

対象の性質を案外よく反映している

そういう点が自然分類の長所である




中略




医者は元来分類が得意なはずである
患者さんを見て
すぐに分類する

そもそも診断学とは
疾病の分類学を実地に応用したものであろう

ただし、医者自身は
自分が分類学をやっているとは
思わないかもしれない
もう少し近代的な
立派な科学を学んでいるつもりではないか?

そこにひょっとすると
二つの面から誤解があろう

医学は近代科学である
分類学は古臭い科学である

この二つである

しかし、医学は
近代的な科学よりは
分類学に他ならない面を多くもつ

さらに分類学は
ふつう考えられているよりも
高級な学問である

学問は時代につれて変わるが
事実は変わらない

解剖学はそれを如実に示す

その事実を整理するものが
分類である以上
分類はきわめて重要な科学の作業である

しかも事実の数は絶えず増え続ける

ゆえに分類学に課せられた課題は
やはり永遠だといってもいいのである


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今日は娘の誕生日です


クゥを撫でる娘の手




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