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赤ちゃんの取り違え

2005年09月01日(木)


先日朝のワイドショーで特集していた「赤ちゃんの取り違え」

取材の対象は47歳の男性。
私と同じ歳だった。
母親が病気で手術が必要となり、今までA型だと思っていた母親の血液型が実はB型だったと判明した。
B型だとその男性は、夫婦の子供であり得るわけがないので、DNA鑑定をしたら、医学的にみて、両親の子供でない事がわかった。

そうなると、生まれた病院での取り違えしか考えられない。
今まで47年も親子だと信じていたのに、育ての子・育ての親になってしまった。
親子関係が崩れたわけではないけれど、子供は、実の親に会いたいと思うし、親(特に母親)も死ぬまでに一度でいいから、実の子に会いたいと言う。
都立病院で生まれているけれど、当然その当時のカルテはないし、その病院自体今はない。
しかし、都に生まれた病院と生年月日の記録は残っている。
入院日数を考慮して、取り違える可能性のあるのは55人。
その人数までは、都の方で調べてくれた。
「個人情報保護法」によって、それ以上の開示請求は却下された。
同じ病院で生まれても今も同じ地域に住んでいるとは限らない。

この特集番組は、以前にも一度放映したことがあるらしくて、そのテレビを見て、実際に取り違えられた被害者が「探さない方がいい」と連絡してきたそうだ。
その被害者は、実の子も判明して、もう一つの家庭と対面もしたそうだが、今は、育ての子も実の子も音信不通になってしまった。
そういう最悪の場合もあるのだから、今の親子関係を大事にして実の親の事は、忘れた方がいいと呟いていた。

今は、行き詰ってしまっている調査が、何らかの方法で、取り違えたもう一組の親子を探し出す事ができたとしても、その親子も恐らく実の親子である事を疑わずに暮らしてきただろう。
それに、本当に親子かどうか知るためには、もう一組の親子もDNA鑑定をしなくてはならない。
親子と名乗らずに、遠くから一目見るということは無理な話なのだ。

それでもその男性は、実の親に会いたいと言うし、親の方も実の子供に会いたい言う考えは変わらなかった。
一緒に暮らしたいというのではない、ただ一目会って話しがしたいと言う。

もし、今、私自身が親だと信じていた人が実は違ったら、どうするだろうか。
もし、わが子として育ててきた子供が他人だとわかったらどうするだろうか。

やっぱり探しだして会いたいと思うかもしれない。
その親(子供)が幸せに暮らしていれば、いいけれど、そうでなかったら、何とかしてやりたいって思うかもしれない。
その反面で、大事に育ててきた子供が他の人の子供でなんて、心が受け入れられないだろう。

あなただったらどうしますか?


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