2004年08月25日(水)
この映画は、マイケル・ムーア監督がジョージ・W・ブッシュ大統領 の再選阻止を最大の目的に製作したドキュメンタリー。 9.11米国同時多発テロの背景と、それに続くブッシュ大統領の“対 テロ戦争”の真実を暴いていく。 内容を書くのは、ネタバレになってしまうので、感想だけ。
反戦映画であるが、政治的宣伝映画なので、「偏った見方」とか 「ドキュメンタリーとしての客観性を問う」とか「フェアじゃない」 とかいう批判も多々ある。 しかし、公共の報道ではなく、観客が自分の意思で観に行く映画 で、作品に作り手の主張をこめるのは、ごく自然な事だろう。 この映画を見て、イラク戦争のことなどについて判断するのは、 見た方の一人一人の責任であると思う。
対イラクの戦争を「正当な戦争」と主張しているアメリカの政治家 たち。 しかし、その「正当な戦争」に自分の息子を行かせている議員は 一人しかいない。 ムーア氏が国会の前で、議員たちに軍隊のリクルートのパンフを 配り「何故自分の子供を戦争に行かせないのか」と問う時、答え られる議員は一人もいなく、曖昧な表情のまま避けていく。 元々どんな戦争であろうと、やっていい戦争なんてある筈がない のだ。
小泉首相は、「政治的な立場の偏った映画は、あまり見たいとは 思わないね」と、この映画を見るつもりはないという。 未だに「イラク戦争は正当性があったと今でも思っている」と言う 首相にこそ、一番見て貰いたい。 この戦争で、誰が一番の犠牲者になっているのか。 この映画を見た後も「イラク戦争は正当性があった」と言えるの か。 それでもまだアメリカ(ブッシュ大統領)に追随出来るのか。
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