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青い薔薇

2004年08月17日(火)


バラの歴史は古く、5000年前の古代文明の頃から栽培されていた
と言われています。
育種も古くから行われていたと考えられ、今までに2万5千種以上の
バラが作り出され、色は、赤・白・ピンク・黄色など様々なものが
存在しています。

その中で、青い薔薇は、英語で「Blue Rose」、それは「不可能」の
代名詞として使われ、実際に存在しない薔薇でした。
ギリシア・ローマ神話でも「神様は、薔薇に青色だけはお許しになら
なかった」と言われています。
育種家は、薔薇の育種が始まったとされる19世紀当初から「Blue
Rose」を夢見て数々の交配を行ってきましたが、青色色素に由来
する青い薔薇は存在していません。
これは、そもそも薔薇の花弁では、青色色素 “デルフィニジン”を
作るために必要な酵素の遺伝子が機能してないことに起因するという
ことが、明らかになっています。

でも、近年"ロザシアニン"という新しい青系色素が発見され、交配
によって青い薔薇が作られる可能性も出てきました。
そして、今年、サントリーがバイオテクノロジーを用いた「青いバラ」
の開発に成功しました。 青い薔薇
商品化される日も近いと聞きます。

人はこうして、不可能と言われた事に挑戦し続け、不可能を可能に
してきました。
確かに挑戦するということは素晴らしい事であり、技術的に素晴ら
しい事だとは想うのですが、果たして其処までしなくてはならない
のでしょうか?
神が薔薇に「青色」を許さなかったのなら、無理をして、自然に逆
らう必要があるのかな、見てはいけないものを見た・・・と、そう想
ったりします。

青い薔薇が商品化される日が来たら、花言葉は「奇跡」とでもなる
のでしょうか?


<交配で出来た青い薔薇 ブルーヘボンと青龍>(浜名湖花博)






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