ディリー?闇鍋アラカルト
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正確な出典はもう一度本を調べなくてはいけないのだけど、めんどくさいのでとりあえず書いてみる。 老荘の思想で、 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 道(タオ)が廃(すた)れて仁義という事が言われるようになった。仁義が廃れると礼儀という事が言われるようになった。礼儀はものの上辺にして乱の始めである。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ というようなのがある。 自然な人間関係が廃れるようになったから、道徳や愛という事について言われるようになり、それも廃れたので礼儀が言われるようになったというのである。そして、礼儀は上っ面に過ぎず混乱を引き起こすのだとと言う。 実力の無い先輩から呼び捨てにされ、その先輩をさん付けで呼ばなくてはならない事に苛立たしさを感じている高校生にとって、このような言葉がどう響くだろうか? 倫理社会のテストで、パスカルの著書名をあげよという問題に「パンセ」と書いて×を貰った高校生が教師に文句を言ったら「パンセでもいいのだそうです。」だって。ふざけんじゃねえ!教科書に冥想録(パンセはこう訳される)と書いていたからそれしかお前は知らなかったんだろう。読んでもいない人間がそれを問題に出し、読んでいる人間に×をつけているという事をどのようにお前は考えているんだ!パンセと書いても○をつけてあげますよじゃなくって、パンセと冥想録が同じものだって知らない不明を恥じなきゃ駄目なんだろうが。それで教師と言えるのか!!・・・と口に出しては言わなかったけれど、こうした思いを抱えた高校生が老荘の思想に触れた時に、そこに一人の兄貴分を見つけたというのは分かるよね。 そしてこの高校生は後年「乱は道の始めともなる」と付け加えたりもする。また、「タオの堕落の背後にさえも、広い視界で見るならタオの働きが隠されている。」と語ったりもする。 老荘は尊敬すべき世界の大思想なんじゃなくって、同時代を生きるおともだちなんだ。僕より2000年ばかり先輩かも知れないけど、おともだちでいいよね!
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