たそがれまで
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2004年01月14日(水) 時間の感じ方



職場に新しいメンバーが増えた。
もう半月になるそうだが、曜日の関係で私は今日初めて逢った。

流暢な言葉で自己紹介を受けた。
彼は中国からの留学生だ。

今まで働いたことのある職場でも
何人かの留学生と仕事をしたことがある。
彼らは皆まじめで真剣に仕事に取り組み
積極的に日本という国に馴染もうとしていた。

一部の人達の悪行に、彼らは迷惑を被っている。
中国から来たというだけで、白い眼で見られることもあるそうだ。

それにこんな話しも聞いたことがある。
日本からも多くの留学生が中国を訪れているが、
誰一人としてアルバイトなどしてはいない。
皆、親から送ってもらう仕送りで贅沢三昧をしているらしい。

確かに物価が大きく違うから、中国で生活するのに苦労することない。
ひょっとしたら日本の高校生のお小遣い程度で暮らせるのかもしれない。
(余談だが、店に来る高校生の財布を見て愕然とする。
 入っている金額もだけれど、その器の方。
 ヴィトンだのプラダだの一流ブランドの財布で
 買って行くものといえば駄菓子やスナック菓子ばかり。
 すごい人になると毎朝朝ご飯を買って行く。
 親に作ってもらえよと、もしくは自分で作って喰えと思う。)

で、留学生の彼らは日本に夢を抱いて来る。
だけど皆なその現実に愕然とするそうだ。

流れる時間が違うと彼は言った。
日本と中国では1時間が同じ長さではないと言った。

そうかもしれない。
だって同じ日本でも時間の流れ方が違う気がする。
でもそれは自分の感じ方、捉え方、置かれている状況
そんなものが複雑に絡み合って時間という感覚が変わっていく。



時間はゆっくり流れた方がいい。
その方がゆっくり景色を眺めることができる。
自分の周りのあれこれをゆっくり考えることができる。


中国からの留学生に会ったら、必ず私が言う言葉。
「いつか三国志の史跡を訪ねて中国へ行くから、その時は案内してね。
 だから必ず中国へ帰っていてね。」

もちろん本当に案内して貰える筈などない。
中国がどれだけ広いか私も知っている。
だけど、どうぞ、時間がゆっくり流れる国に、故郷に、
帰っていて欲しいと思う。


日本という国が大好きだ。
でもそれは故郷であるから。
日本という国の時間も、もっとゆっくりと流れればいいのに。





東風 |MAILHomePage

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