るり子の日録【愛が終わる日】
るり子の日録【愛が終わる日】
るり子



 避妊

「るり子、痛いだろ。」

彼が

私の左の胸を

強く 強く 愛撫しています。





鋭い痛みが走ります。

でも

やめてとは 言わない。





「本当は、こういう痛みを伴う愛撫はよくないんだが。」






彼がする 私へのKiss

彼がする 私への愛撫

彼がする 私への抱擁。

それらのどれもが 初期のころとは比べられないほどに

強く 強く 成される。






彼はそんなことを計算づくでしているのではなく

おそらく、

私の反応や 言葉や 吐息で

無意識のうちに 彼はそうしているのだと

つまりは、私がそれを欲していると

彼が認知したようです。





他の恋人たちのように

私たちにとっても 避妊は必須です。

でも、

コンドームを使用するのは

私が排卵の前後10日間ほどの時期にあるときだけです。





生理前一週間くらいにあるときは

胸がはちきれるように感じられるので

言い換えれば それは私が安全圏内に入ったということで

その機を

私は知る事が出来るのですが

その時期には 中で果てて欲しいと

私が彼に懇願するものだから

いつしか

それが私たちの習慣になりました。




それ以外は、

たいていの場合

彼がイク寸前でそれは抜かれ

それで

失敗したということは

今までありません。



とても危うい避妊ですが、

直接ふれあいたいのは

彼も私も同じです。






フィニッシュに近い彼が私に言いました。

「るり子、今日は危険な日だな?」





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本能的に

そうしていました。

彼がするのではなく、自らしたのは

おそらく

初めてのことです。






そして何度も 寸前までこらえていた彼も

幾度目かには

フィニッシュを迎えました。





「今日はゴムを使おうかと思ったんだけどね、

あれを使うと別物になるからなぁ。」


とてもよくわかります。

「そうね、私も嫌い。あなたが、ただの硬い物体と化すから。」

「そうかぁ、るり子もそうか。

一緒にイクように、何度も抑えたんだが(笑)。」








一緒にいくことは難しいけど

彼が気持ちよく果ててくれたら

私はそれだけで 満足。





彼が近くで働いていたこの一連の期間が終了し、






「また、来月くるよ。(笑)」

そういって


私のオフィスから

信号30個ほど行った先

というごく至近距離にいた彼は、



再び

1時間15分ほど隔てた

彼の設計事務所に

帰っていきました。





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2003年04月27日(日)
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