るり子の日録【愛が終わる日】
るり子の日録【愛が終わる日】
るり子



 シンクロニシティー

彼は今

マンションの10階に住んでいます。




私が

「お引越ししようかなぁ。」

と、いうと




「おっ、いいね。10階にしなよ。一緒になるね。(笑)」

そういう彼に

深い意味はありません。








「ばかぁ。」

「何で馬鹿なんだ?おんなじ高さの景色だぞ。」

「ふ〜ん・・・・・・だッ。」







「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」





かれは、ここまで来てやっと解ったのです。

少しの沈黙が

あり、









少しためらわれたけれど、彼に言いました。





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「わかってるさ・・・・・・。」






私たちは

時を同じくして 同じ事を考え、

同時に

同じ言葉が

互いの口から出ることもとても多くて、

まるで双子のように

シンクロします。









色気が互いになかったら、

すごくいい異性の一生モノの友達として、

関わりあっていくんだろうねと

語り合いました。






去年の今ごろ

彼があまりにもお腹がすいたというから、

甘いものが苦手な彼に

いつでも食べられる

塩味のチーズクッキーと、

ナッツがいっぱい入った塩味のクッキーと

刻んだくるみがたっぷり入った甘いクッキーを

差し入れたことがありました。








まだ

フィジカルな関係になる前のことで、

微妙な綱引きのころでした。








クレープ状の柔らかいオレンジのうす紙と

濃い茶色の同じうす紙を二枚づつ合わせ、

筒状にし、

頭の部分を乾燥した小麦の穂がついた藁で口をしばった姿で

私の手作りのクッキーは

彼に渡されました。






「るり俺はね、この梱包を施した、おまえの中の<女>に、グッときたんだ。」







わたしはね、

あなたの描いたパース(建築物の完成予想水彩画)に、





鮮やかに





男を





みたのよ。





携 帯 電 話
Iおやすみなさい。
He今日はお疲れだったね。腕枕でもしてあげたいね。よく休みなよ。
Iねぇ、私はあなたの、なに?
He愛しい愛しい、俺の大切な人だ、お前は。俺にいっぱい愛されている夢、みろよ。(笑)
『そうでした。忘れないよ、そのこと。』



媚薬のような言葉は、沢山言われすぎると感動がなくなるので、もう聞くのはしばらく止めにしておきましょう。
BBS


2002年08月21日(水)
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