告白は喉の奥
L.ニトロ



そんなわけで


ぼやっと眺める後ろ姿。
項が色っぽいとか思っている痴女。

病的な忘れっぽさは病気なのかもしれないが。
気を使っている…わけでもないのかもしれない。本当に。
拘らないにも程がないだろうか。

これは、何だろう。
有能で有望な人には違いないが。
たかだか色恋やセックスだけに消費するには勿体ない男だとまで感じる高い評価は一体、何の思い込みだろう。
いるだけでいいと思う程。

放っておいてもいつでも何かの役に立っている人だ。


本当は誰もが、そこにいるだけで「いる」という有意義だと感じる。
それだけで満たされるのだなんて、そこまで私も甘くはないけど。

あなたが生きているというのは、「死なない」という最初の一段をクリアしているんですよ。
無意味じゃない。
無意味で無いという、それ以上でもそれ以下でもないけど。


そんなわけで振り出しに戻ってしまった私は、矢張りぼんやりと輝く世界に佇んでいる。



あなたもいる。

2005年12月21日(水)
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