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■困った。
これは、なに?
確かなのは嫉妬。 初めて聞いた、そんな声。 そう。恋人のいる前では、そんな声で喋るの。
自分を醜いと思うよりまず、熱い。 胸の奥が、灼ける。
媚びられたいという欲望。 誰よりも、誰よりも。 顎を掴んで此方を向かせ、その柔い肌に、 首に腕に胸に腰に脚に、きつく指の食い込むほどに掴みたくなる。
「痛い」と言わせ、引き裂いて。
だけどそんな、虚しい。
官能小説やアダルトビデオならそこで終わり。 続く現実に続かない物語なんか、しんどいよ。
穏やかにならない胸中、穿つ針のよに。思う。ぽつりと。
少しでも長くそのままで、幸せでいてください。
P.S. ああ、いや、ごめん。ちょっと意地悪言ったかもしれない。ごめんね。
ああ、しまった… 遂に気付いてしまったなあ…
私、君が好きらしい。 本当に残念。 「好きかもしれない」って、危ない橋はもう、渡れない。 嫉妬が崩してしまった後に、新しく架けられた橋は、一方通行で。 …困ったなあ。 結論は、変わらないのに。
多分、この先。 あなたは甘い声を聞くことになる。 苦い顔を見ることになるかもしれない。 そしてそこから進まない。
隔たりだった曇りガラスがクリアになって。 こちら側が見えれば、あなたは気付くかもしれないね。 そこに厳然と、隔たりが築かれていることに。
2004年05月11日(火)
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