結婚して、イロイロあって、仕事を続けるのをあきらめるとき
長く続けられる楽しみを持つのは悪くないと思いました。
なるべく簡単な材料や道具で
自宅で始められることが良いと考えました。

独学でちゃんと作品ができるかどうか
多少の不安はありましたが
ひとつ、ベットカバーを縫ってみようと思いました。

何年も、一冊の本を眺め続けてきたので
基本的なことは一応理解できているつもりでした。
はじめは
メリケン針や小さなコップのような指貫に抵抗があって
手を傷めながらの作業でした。
次第に、短い針や指貫の必要性と便利さがわかるようになり
手にも馴染んでゆきました。

編み物や洋裁は、
ついつい頑張って完成を急いでしまいがちでしたが、
キルト作りは、少々急いだところでどうにもなりません。
疲れたら休めばいいし、
慌てることはないんだと自分にいいきかせながら、
ゆっくり作業をすすめるように努めました。

デザインはシンプルにして。

マイペース、とよく言うけれど
ゆったりと、急ぐことなく着実に進めるという
体験は初めてのような気がしました。

思いつきや情熱に任せて突っ走り、
結局うまくいかなかったり、思い通りにならなくて
中途半端な自分に失望することが多かったのに。

できあがった作品は、素朴なものですが
とにかく完成させることができて満足でした。

幼い頃から憧れていた
ツギハギのお布団を本当に作ったのです！

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