三楽の仕事日記
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2011年03月07日(月) 僕にとっては最後の「学校教育の情報化に関する懇談会」

 第11回学校教育の情報化に関する懇談会に出席。久々の文科省。

 検討資料が送られてきて初めて知ったことだが、3つのWGから出された膨大な検討結果は、ごくわずかが本体のビジョンに反映されただけ。特に自分が所属した教員支援WGは、今思えば踏み込み過ぎた感は否めず、そのような結果になったのはいたしかたないかな、そんな気持ちで検討資料を眺めていた。

 校務の情報化だけに限定すれば、すでに「教育の情報化に関する手引」で10年先まで見据えて書き表してあるので、この段階で新たな付け加えが多数出てくることがおかしい。ビジョンでは、手引で触れられなかった押印文化の脱却(ここまで短縮すると言い過ぎかも)、ICT支援員の記述は充実したわけで、賛同していただける方も多いかと思うう。

 一つ言わせてもらえば、WGでは骨子案に付け加える形で提案をしてほしいという指示があれば、今回のように資料が届いてがっかりすることはなかったと思う。もっとも事がよく分かった方から、WG提案はそういうものですよ、と指導をいただくかもしれない。

 いずれにしても、とてもよい経験と勉強をさせていただいた。例えば、副大臣の話を何度も直接伺うことは経験できないことだ。副大臣の日本の教育に対する思いの強さもよく分かった。ビジョンが具現化するまで頑張っていただきたいというのが正直な気持ちだ。

 今回の会議では、次のように発言した。ネットでライブ中継もあったし、いずれ議事録が公開されるので、ここで書いておいても問題はないと判断し、紹介しておきたい。

 p9の5行目で気になることがあります。

「これらの情報通信技術の活用は、一斉指導による学びに加え、一人一人の能力や特性に応じた学びや、子どもたち同士が教え合い学び合う協働的な学びを創造することにより」

 この文章ですが、現場で授業を行ってきた者としてひっかかるのです。特に、この文章の「一斉指導による学びに加え」の「加え」という言葉、さらに「創造」という言葉で心配することがあるのです。
 情報通信技術を活用しない現在の授業においても、すでに日本の優れた教師は、一斉指導をする中で、個別学習により学びを強化する場面や、子どもたちが学び合う学習を通して、学びを高める場面は取り入れています。
「加え」と「創造」という言葉から、情報通信技術を活用することで、何かしら新しい学習形態が生まれてくる、いや作り出さなければいけないと読み取られるのではないかと私は思います。もし、これまでの日本の教師の優れた授業を否定するようにとらえられることは、懇談会の本意ではないと思うのです。
 こうしたことから、提案です。情報通信技術の活用を広げるという意味で書かれておられるのならば、さきほどの個所を

「これらの情報通信技術の活用は、一斉指導による学び「における活用」に加え、一人一人の能力や特性に応じた学びや、子どもたち同士が教え合い学び合う協働的な学び「においても活用」することにより、基礎的・基本的な知識・技能の習得や、思考力・判断力・表現力等や主体的に学習に取り組む態度の育成に資するものである。」

としたらいかがでしょうか。


 この発言を受けて、座長が現場の声は大事にしたい、といった受けをしていただいたことはうれしかったが、反映していただけるかどうかは分からない。

 委員を経験した立場からは、今後はビジョンを広く知らせることに貢献したいと思う。幸い、教育長や委員長、校長先生方に話す機会がある。地域の実情を踏まえながら、自分の言葉で語っていきたいと思う。


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2008年03月07日(金) 事業の成果・・・
2007年03月07日(水) 平成18年度卒業授与式
2006年03月07日(火) 校長として2回目の卒業式
2005年03月07日(月) 卒業式前日
2004年03月07日(日) 午後から職員室で
2003年03月07日(金) 卒業式当日 小雨