三楽の仕事日記
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2009年04月18日(土) 「学力と階層」(苅谷剛彦著、朝日新聞出版)を読む

 「学力と階層」(苅谷剛彦著、朝日新聞出版)を読む。苅谷さんはいつものように独自の調査をもとに、階層による学力格差、義務教育機会の平等性、教員の勤務実態等を論じている。苅谷さんの論文を読んでいつも感じることは、現場のことをしっかりと捉えているということだ。マスコミがもてはやす教育評論には、学校現場と遊離していると感じることが多いが、苅谷さんにはそういったことを感じたことはない。

 読みながら、記録しておきたいと思った事柄がいくつかある。ここでは、5章「教育の綻びをどう修正したらいいか」の『「自己実現」という名の迷路」』の項から、ごく一部を転記しておく。

 もともと人生の達人や偉人達の経験から抽出された、人生のステージをとらえる考え方が教育の世界で使われるようになるや、希釈され、一般化され、俗流化していった。教育の機会の拡大とともに、個性尊重=自己重視の考え方が強まっていくと、差別や選別を嫌う日本の学校ではなおさらのこと、自己実現を目指す機会をすべての子どもに与えるべきだとなる。こうして、「大衆教育社会」の実現とともに、自己実現欲求の俗流化と大衆化が進んだのだ。
 ところが、自己実現要求を満たせるような職業機会のほうは増えていかない。それどころか、近年の不況は、そうした機会を若者からさらに奪っている。


 あるジャーナリストが今度行われる全国学力テストについて私見を述べているサイトを発見。犬山市は不参加を決めているという記述あり。犬山市参加は全国ニュースでも流れたはず。ジャーナリストが、この情報を知らないとは、びっくり。


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