...ねね

 

 全てフィクションです

【DRESS】 - 2003年06月12日(木)

「瑤子、なんか痛い事されなかった?」
木戸を無視して巻かれている瑤子に近寄った。
「うん大丈夫」
周りには怖そうな奴らがニヤニヤしながら僕達を見ている。
平気なフリをした。
本当は少し体が震えていたが。

マットに巻かれて立てかけられていたのを焦って剥がしにかかると
すぐ横にしゃがんでいた男が立ち上がって僕の肩を掴んだ。
「なぁ、妹可愛いよな」
気持ち悪い獣みたいな顔を近づけて僕と瑤子を見比べた。
それも無視してマットに手をかけようとすると
掴まれていた肩が急にぐっと後ろに引っ張られて僕はよろめいた。

「あっ・・・」

「シカトしてんじゃねぇよ!
 お前が遊んでくれないから妹連れてきたんだよ?
 せっかく遊んでくれると思ったのによぉ〜
 やっぱ妹の方が可愛いから遊んで貰っちゃおっかな〜」

そいつがそう言うと、後ろにいた奴が瑤子の顔を掴んで
唇を漫画のように突き出し「ん〜」とキスする真似を始めた。
これに洋子は驚いて「いや!兄ちゃん!兄ちゃん助けて!」と
顔を振って抵抗しようとした。
それでも無理やりに瑤子の顔を強く掴んで、
奴は自分の顔の方に尚も向けようとしていた。
やめろよ!と叫んで掴みかかろうとしたが、
突然周りの奴も立ち上がって僕を力ずくで制止させた。


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