...ねね

 

 全てフィクションです

【DRESS】 - 2003年03月12日(水)

そうと決まれば早速その夜準備に取り掛かった。
瑤子が用意してくれたカチューシャ
そして前日着ようと用意していたスカートを。

一度ガッカリした後だった事もあり
不安と喜びの入り混じった思いは前日以上だった。
布団に入ってもウキウキ気分は覚めやらず
暗闇の中、明日の自分を想像して一人でニヤついたり・・・
傍から見ればかなり気持ち悪い光景だったと思う。

それでもいつしか眠っていた僕は
アラームの音も無しに目が覚めた。
それでも目を瞑ったまま毛布の中でもぞもぞしていると
目覚まし時計がジリンッ!と一回だけ鳴って止まった。
ハッとして飛び起きると、ベッドの上の時計のスイッチを
止めている瑤子がそこにいた。

「兄ちゃん、行くよ」
「由希は?」
「今服着てる」

囁くような声で会話しながら、僕は服を着て準備を整えた。
由希も瑤子も出掛ける仕度は出来ている。
さあ、外へ!


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