...ねね

 

 全てフィクションです

【DRESS】 - 2003年02月20日(木)

「ねえ、なにしてんの兄ちゃん」
固まった僕は、それでもゆっくりと後ろに首を回した。
「え…えーっと」
「あー!私の服ー!」
「こ、これは…」
とっさに瑤子の服を腹に丸めた。
が、全然隠せてない。
隠しても駄目!と瑤子は僕の腹から服をもぎ取った。
「しわしわ…兄ちゃんのばかー!ママー!ママー!兄ちゃんがー!」
わー!と叫んで慌てて瑤子の口を塞いだ。
塞いでもまだ瑤子はもごもご叫ぶ。

「瑤子、ごめん、しー!しー!」

とかやってる時に母さんが部屋を覗いた。
「なにやってんの、あんた達」
こんなまずい状況で母さんが部屋に来るなんて・・・
もう駄目だ・・・
妹の服を漁って鏡を見ながら悦に入るなんて知れたら・・・
変態と思われてしまう!
いや、変態か・・・
違う、僕は妹の服に興味があるわけじゃなくて
女の子の服が着たいだけで!
いやそれでも充分変態だよ・・・

一瞬の間に頭の中でいろんな事を考えていた。
考えているうちに自分の手が瑤子の口から離れている事も気付かずに。


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